元IT副大臣53歳のセカンドスクール⑤

福田 峰之

「北谷(チャタン)でIT戦略会議。ここは永田町?」

昨日、夕方の電話の主は、自民党IT戦略特命委員会委員長平井たくや衆議院議員でした。平井さんは僕が現職の衆議院議員時代の直属上司です。僕はIT特の事務局長という実務を司る担当をしていたからです。このIT戦略特命員会は、国のIT政策の原案をつくるところです。サイバーセキュリティー基本法、官民データ活用推進基本法もここから出てきたものですし、マイナンバー制度のロードマップもここでつくられました。

2日のスクールは、車に例えればアイドリング状態、まだ序の口といった感じです。ただ、それでもスマホやパソコンを普段使いしていない人にとっては辛いものがあると思います。IPアドレス、ドメイン、DNSサーバー、SSL、公開鍵、秘密鍵と言った言葉が出てくるからです。さすがに、僕の世代(50歳代)では、スマホもパソコンも仕事を含めて、使ったことが無いという人は少ないと思いますが、60歳代以降の人は、使わずに済んでしまっている人もいるでしょう。つまり、部下など人に頼めばよかったという世代です。今、社会の一員として生きていて、IT社会と無縁な人はいません。スーパーで買い物しても、宅配便を利用しても、その商品は流通にしても、在庫管理にしてもITが使われているからです。60歳代のインターネットを自分で直接携わったことのない人たちに対するセカンドスクールは、もう一工夫必要かもしれません。それでも、日本の将来の為にIT社会に振り切る事は大切で、出来ない人がいるからアナログを残すという発想では済まされません。振り切った上で、使いえない人に対するサポートを充実させるべきなのです。それには、「デジタル民生委員」を国が任命して地域に張り付いてもらうことです。正に福祉の専門家として地域に「民生委員」がいるように。この「デジタル民生委員」については、後日のブログで改めて書きたいと思っています。

スクール2日目の授業が終わり、北谷に向かいましたが、正直、予習も追いついていないし、昨日今日の復習も進んでいません。でも、僕がコザに居て、偶然にも、お世話になった上司が北谷に来るというのは運命としか言いようがないし、久々に会いたかったし、このプログラミングスクールの話もしたかったので喜んで来たのです。早めに着いたので、アメリカ村を1時間くらい散歩したのですが、いい感じにアメリカになっていて、街づくりとしては成功している感じを見受けました。

18時半になって「RINKEN’Sホテル」の沖縄料理店に行くと顔見知りの面々がそろっていました。僕と同様に平井委員長から「北谷で食事するから来ないか」と言われたそうです。食事の為に東京から、他の地域から「今着いた」ということです。ITの世界では平井さんの一言は大きいのです(笑)。そして、このメンバーは永田町でIT戦略を議論していた面々です。IT特の平井委員長、ITコンサルのO社長、エストニア投資庁(エンタープライズエストニア)Y支局長、ITにとにかく詳しいM病院長です。そして、ホテルのオーナーのRINKENさんが挨拶にいらっしゃいました。僕が現職国会議員として、IT特の事務局長を務めていた時には、このメンバーと日本のIT政策はどうあるべきなのか、何をやらなくてはいけないのか、どうやって施策を推し進めていけばよいか、ITベンチャー企業の状況はどうか等の議論をよくしていたものです。4か月前にタイムスリップしたようでした。僕が解決できずに課題となっていたものも進んでいるようで、安心もしました。僕からは、始まって2日目でしたがスタートアップカフェ・コザのプログラミングスクールについて話をしたのです。「もうすでに頭がいっぱいになっている」と。もともと5月にIT特の視察でスタートアップカフェ・コザに来たことが、僕がここに居ることに繋がっているのです。不思議なものです。

平井委員長以外は、スタートアップカフェ・コザにもちろん行ったことがないので、「是非、行ってみたい」という話になり、明日の午前10時に急遽、来ることになってのです。ナカムラマコト代表に伝え、受け入れの準備をしてもらったのです。僕にとっては、スクール3日目の朝で予習をしたいところですが、もちろん視察に来るとうことになれば、喜んで同行します。

スタートアップカフェ・コザ本体、そして3Dプリンターのある工房を視察し、シャッター通りとなっている商店街を見て、飛行機に間に合うように戻っていきました。「このモデルを他の地域にも広められないか」、視察メンバーは一様に話していました。横展開していくには、ロケーション、運営者、サポーターが、マッチしないと成功はしないと思います。だからこそ、僕はこのプログラミングスクールに参加して横展開の方法論を学びたいと思っています。永田町の居住者でない以上、しばらくは、平井委員長に現場からの提言をし続けていきたいと思っています。

皆を見送ると、さあ、予習。サーフェスを開き、progateを始めました。スクール開始まであと1時間30分。

次回は「福田衆議院議員がここに来ますので・・・


編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2018年1月25日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。