性教育を潰そうとする、都議と都教育委員会にNOと言おう

先日、足立区の中学校が行っている性教育に対し、古賀俊昭都議が東京都の教育委員会に働きかけ、都教委が足立区教育委員会に「指導」という名目の圧力をかける事案が起きました。

それに対し、

「性教育に圧力をかける自民都議は正しいのか」

という記事を書き、多くの人に読んで頂きました。

逃げる都議と分かってない都教委

その後、古賀都議とアクセスしようとしたのですが、古賀都議はどうやらご自身のホームページを削除していて、メールなどでの連絡先が分からない状況になっています。

また、別の都議を通じて都教委に異議を伝えたところ、「圧力なんてかけていません。ただ、事情を聞いただけです」という趣旨のことを言っていて、全く反省していないな、と。

名古屋市の前川前事務次官が講演した中学校に、文科省が圧力をかけた事件も、文科省は「質問しただけ」という体を取っていました。

しかし実態は、長文を短納期で何度も「質問する」ことによって、圧力をかけるというやり方だったのです。

というわけで、都教委は、自分たちがやったことの不適切さを理解していないし、さらにまずいのは、性教育の重要性を全く理解していない点です。

もし都教委が性教育の重要性を理解していたら、自民党のエキセントリックな高齢者都議が「性交という言葉がけしからん!」等と喚いても、「今後の課題として受け止めます」的な答えをしてスルーしていたはずです。

都の官僚組織は、都議会では野党である自民党の議員にそこまで媚びへつらう必然性はないわけです。

それなのに、都議の質問に乗っかって、喜々として「指導」に乗り出してきた、というのは、性教育の重要性を全く分かっておらず、むしろ取り締まるべきものだと内部的に考えているということの証左です。

性教育を子どもたちに

我々は、性についてしっかりと子どもたちに伝えていかないといけません。

日本では、7.8%の女性にレイプ経験があります。13人に1人です。(出典: https://bit.ly/2IovnyP )

これは、小学校の自分のクラスの女子の少なくとも1人は、将来レイプされるということです。

1年に100万人弱しか子どもは産まれないのに、中絶件数は約19万件です。

望まない妊娠によって、赤ちゃんが遺棄され、2週間に1人死んでいます。

性を子どもたちから遠ざけたい大人たちによって、犠牲になるのは、子どもたちです。

こうした状況を、放っておいて良いのでしょうか。

良くない、と思った方々。ぜひネット署名を。

「AVが教科書」の現状を、変えるために。

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編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2018年4月3日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。