10月4日、第4次安倍改造内閣で財務副大臣に就任し、特に税制、関税、国際関係を所管するようにと麻生大臣から指示されました。
財務省を退官したのが2005年8月、13年ぶりに戻ることとなりました。麻生大臣のもとで、日本の将来のために与えられた任務を精一杯果たしていきたいと思います。
これまで党側で財政に関する特命委員会などで議論を積み重ねてきましたが、それこそ私が財務省を退官した直後の小泉政権下でのいわゆる骨太の方針2006などの議論を思い返すとき、財政に関しては国の借金の規模などがかなり増加している一方で、正直危機感は後退しているように感じます。
確かに経済危機は欧州危機以降大きなものは起きていませんし、長期金利も日本銀行による国債の大量購入などもあってある意味人工的に低く抑えられています。しかし、このような状況は奇跡的なものであって一時的なものと捉えられるべきであろうと思います。
この一時的な好環境を活用して本来財政健全化を行い、将来的な危機や社会構造の変化に備えておかねばなりません。
また税に関しても、今日のグローバル化した経済においては、税制は実体経済やマネーの流れに大きな影響を与える政策ツールとなっています。必要最小限の歳出を賄う税収を確保する中で、その税の構造、ポートフォリオは経済成長の阻害要素が最小限となっていなければなりません。公平・中立・簡素の三原則はもちろん大前提ですが、同時に経済成長への阻害を最小限にするという経済政策としての税制の側面が極めて大事になってきています。
さらに、国際金融も国際税制と並んで、そのありかたがグローバルなマネーの動きに大きな影響を与えるものです。日本がなるべく多くの世界のマネーを惹きつけることができるような環境をどう整備できるか、世界の獰猛なマネーの流れが暴れないようにするための国際的な枠組み作りも含めさらなるブラッシュアップが必要です。
ヒト・モノ・カネ。関税も含め、真に民間主導の好循環を生み出すために、日本の成長力を高めると同時に国の持続可能性をしっかりと維持できるような仕組みを築いていくことができるよう、微力ではありますが努力していきたいと思います。
なお、自民党青年局長に関しては、昨日の総務会で一年間局長代理を務めてもらった佐々木紀衆議院議員が就任することが承認されました。引き続き、党内野党として自民党本部を突き上げる存在として、そして将来の世代の代弁者としての役割を存分に果たしてくれると確信しています。
編集部より:この記事は、財務副大臣、衆議院議員の鈴木馨祐氏(神奈川7区)のブログ2018年10月11日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「政治家 鈴木けいすけの国政日々雑感」をご覧ください。