「日本のこころ」が自民党に吸収されるそうである。
現在、日本のこころに所属する国会議員は中野正志参議院議員一人だけで、既に「日本のこころ」は政権要件を満たしておらず、ただの政治団体の一つに過ぎないのだが、中野氏が一人で自民党に入党した場合は国会法の規定で国会議員の資格を喪失するということで、中野氏を救済するために、自民党が「日本のこころ」を吸収する形を取る。
いやあ、お優しいことで。
まさに自民党の懐の広さを端的に示すような出来事である。
驚いてしまったが、実は、個人的には何の違和感もない。
まあ、納まるところに納まるんですね、というところだ。
中野氏は私がよく存じ上げている国会議員の一人である。
自民党時代は、飲酒運転撲滅対策プロジェクトチームの代表を中野氏が務め、私が中の下でその事務局長を務めたことがあり、道路交通法の改正作業等で一緒に汗を流したことがある。
声が大きく、さっぱりした気性の持ち主で、私から言わせればいい人の一人である。
自民党に戻れそうでよかったですね、と声の一つも掛けたいところである。
それにしても、自民党は実に懐が広い。
離党者を次から次へと受け入れている。
まさにこれが政権与党の強みだろう。
強い遠心力が働いている野党と、何があっても求心力が働く自民党。
見事に対照的な絵を描いている。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年10月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。