豊洲市場:「現場で解決すべきこと」と「東京都が改善すること」は切り分けて考えるべき

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

先週の土曜日はAbmea TV「よるバズ!」に出演させていただきまして、その内容が2本、ニュース記事になりました。Abemaはこうやってネット上に情報が配信されるのが良いところですね…!


音喜多都議「2大市場構想を支持したのは間違いだった。小池都知事は撤回し謝罪すべきだ」
https://abematimes.com/posts/5027329
北区長選出馬報道に「慎重に考えないといけない」 「あたらしい党」立ち上げの音喜多都議
https://abematimes.com/posts/5027361

前者の記事では、豊洲市場において議論となっている「(現場の)使い勝手」について、きちんと記載をしていただけましたので、ぜひご一読いただければと思います。

「中で解決しないといけない問題と、東京都がやらないといけない問題は切り分けないといけない。排水口の問題については、なんでもかんでも流してきた築地の方法は改め、ゴミはゴミ箱に捨て、水だけを流しましょうという話で合意もできている。一方、道路などのインフラについては東京都が対応しなければいけない部分がある」と指摘した。(記事より抜粋、強調筆者)

核心はこの部分なのですが。

開場初日には、「排水口が詰まった」と言ってゴミだらけになったグリストラップ画像を関係者がアップしたことにより、いわゆる「炎上」状態になりました。

最初は「やはり豊洲市場の造りには問題があった!」という論調もあったのですが、その後は「いや、これはいくらなんでも使い方が悪い」「築地では今まで、こんなことがまかり通っていたのか…!」という指摘が大勢を占めています。

そもそも豊洲市場は「ドライフロア」で使用する発想に基づいて作られており、築地市場で行われていたように(!)多少のゴミなら排水口に水で流して良い、という運営は改めなければなりません。

そりゃあ、水でバシャーっと洗い流せた方が現場は楽かもしれませんが、築地市場ではそのために度々排水口に不具合が発生し、コストをかけた対応に迫られていました。

衛生面からも、「ゴミはゴミ箱に捨てて、床は常に乾いた状態にしておく」方が良いことは言うまでもありません。

こうしたフロア運用はほんの一例に過ぎませんが、豊洲市場移転におけるポイントの一つは、築地で残念ながら常態化してしまった悪しき慣習を断ち切って衛生的・効率的な運用を導入することにあります。

築地市場内でよく見かけた通路にあふれる大量の荷物なども、端的に言えば「不法占拠」状態でした。はみ出して使えば、敷地が広く使えるのは当然です。

こうした「グレー」で長年まかり通ってきたことは、大きなきっかけがなければ変えることができません。

その大きなきっかけこそが今回の移転であり、ルールに則った運用を行うことで、現場事業者の代表と東京都でしっかりと合意がなされています。

なので、こうした排水口問題は現場で今後、運用が改善されるもの・されなければいけないものと言えるでしょう。

市場関係者の皆さまには、勝手が変わってご不便をかけることもありますが、中央卸売市場は都民の税金で作られた、都民のための施設です。

その点もご理解いただき、もちろん交通インフラの整備など東京都側がやるべきことは指摘・協力しながら、世界一の市場へと現場運用が改善されることを期待し、私自身もできることに尽力して参ります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2018年10月16日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。