「意識のバリア」を「憧れ」に。ヤバい格好良さ「超福祉展」

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本来であれば昨日は、100kmマラソンに挑戦している日程だったのですが、公務・党務が立て込んだため泣く泣く断念…来年こそ!!(悲願)

月曜日の総括質疑の原稿を準備した後、夕方からは渋谷ヒカリエ8階で開催されている「超福祉展」へと伺いました。

2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展

超福祉展とは正式名称「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」。

障害者をはじめとするマイノリティや福祉そのものに対する「心のバリア」を取り除こうと、2014年より毎年11月の一週間、渋谷ヒカリエを中心に開催を続けている展示会です。

思わず「カッコイイ」「カワイイ」と使ってみたくなるデザイン、大きなイノベーションを期待させてくれる「ヤバイ」テクノロジーを備えたプロダクトの展示・体験に加え、従来の福祉の枠に収まらない魅力的なプレゼンターたちが登場するシンポジウム、多彩なワークショップなど、さまざまな企画を展開してきました。
(上記公式HPより抜粋)

というわけで、障害者などを支える最新テクノロジーが展示され、様々な有識者によるシンポジウムで多くの来場者に「考えるきっかけ」を与えるこのイベント。

週末ということもあってか、「福祉」という決して集客力のあるコンテンツではないにもかかわらず、会場は多くの人で賑わっておりました。

「テクノロジー」と一言でいうのは簡単ですが、展示されているものはどれもクールで本当にすごかった!

例えばこの「NIN-NIN(ニンニン)」。技術を使って「ボディシェアリング」を可能にするロボットです。

視覚が不自由な人には、カメラを通じて視覚をシェアする。あるいは外国語ができない人に、スピーカーを通じて通訳でサポートする…という近未来的な遠隔支援を、本当に実現してしまいました。

「手を貸す」なんて言葉があるけれど、これからは目や口も「貸せる」時代なんだなあ…なんて思って説明を聞いていたら、まんまパンフレットに同じことが書いてありました(笑)。

その他にも、自動車のSUZUKIが障害者・高齢者向けの「乗れる買い物カー」の試作品を出展していたり(写真撮りそこねましたが、高そうでした)。

見た目も機能性も高い義足やステッキなど、見ているだけでワクワクしてくるような最先端のアイテムが目白押し。

-従来の福祉のイメージ、「ゼロ以下のマイナスである『かわいそうな人たち』をゼロに引き上げようとする」のではなく、全員がゼロ以上の地点にいて、混ざり合っていることが当たり前-

「超福祉」のコンセプトに掲げられているこの文面に、私も強く心を動かされました。施しではなく、協働と相互貢献。障害はマイナスではなく「ちがい」であって、それは「憧れ」にすらなりうる。

そんな想いを抱かせてくれるイベントでした。

たまたま会場を訪れていた、奥澤都議とパシャリ。深い意味はありません(笑)。

この時に会場スタッフの方と奥澤都議と話したのですが、まだまだ行政(東京都・都庁)が障害者に持つイメージは「施しの対象」であって、障害者雇用は「雇用を作り出してあげるもの」というものになっていると感じます。

だから障害者雇用率を達成できていない外郭団体があっても、

「障害者の方にやってもらえるような仕事がないんです」

というコメントが平然と出てくることになります。

しかしながら、まさに「超福祉展」が示すように、最新テクノロジーのサポートもあって、環境を整えれば障害者が力を発揮できる分野は爆発的に増えています。むしろ障害者の方から、得ることや学ぶことだってあるはずです。

その「ちがい」こそが「ちから」になる。

こうした想いを行政関係者にも持ってもらえるよう、引き続き政策理念の親しい議員たちとともに、しっかりと議会から行政に提言していきたいと思います。

なお超福祉展は、13日(火)まで開催しております。お時間のある方はぜひ、足を運んで体感してみてください。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2018年11月11日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。