まあ、あまり重くなり過ぎてはそのまま沈没してしまいかねないので、今の瞬発力や行動力、発信力等は維持したまま、もう少し重厚感や有権者からの信頼感、安心感、期待感を獲得出来るように工夫した方がよさそうである。
吉村さんは、橋下徹氏に代わる維新の新しいスターになる要素をタップリ持っているように思うが、スターは一人では足りない。
維新には綺羅星のような人材がいることを全国の有権者に見せることが出来れば、維新は大阪だけの地域政党ではなく、本物の国民政党になってくれるのではないかと期待しているが、まだまだ足りなそうだ。
先にアゴラの編集長が指摘していた「下地戦略」がどうやら維新の中で受け容れられて、いよいよ記者会見の運びになるようだが、維新にとって各地の地域政党と手を結ぶことが本当にいいことかどうかは、今のところ何とも言えない。
顔触れ次第だなあ、と言ったところだ。
東京なら長島昭久や松田学、奈良なら馬淵澄夫、長野なら井出庸生、茨城なら福島伸亮、福岡なら緒方林太郎等々政治家になる前にそれなりの社会経験があり、自分が所属していた世界でそれなりの評価を得ており、しかも相応の政治活動歴がある人が顔を並べるようになれば、ひょっとすればひょっとするぞ、くらいのインパクトを世間に与えることが出来るようになるかも知れないのだが…。
そういう意味では、神奈川県知事の経験もあり、希望の党の代表を務めていた松沢成文が参議院神奈川選挙区で維新から出ることにしたのは、(今更感が払拭できないものの)決して悪いことではない。
決して知名度が高いわけではないが、それぞれの地元で相応の信頼感と期待感を獲得している基本保守のリベラル政治家がいるはずである。
現職、元職に限らずそういう多様な有用人材の受け皿になる自民党以外の政党がない、というのが、今私たちが直面している問題だと思う。
名前を挙げた皆さんには迷惑かも知れないが、皆さんがこぞって参加出来るような新しい受け皿が出来れば、日本の政治状況も変わるのではないかしら。馬場さんや下地さんの狙いは、多分そのあたりにあるのだろうと推測しているところである。
何にしても、堺市長選挙が大きな節目になるはずだ。
“丸刈穂高”氏のことは、しばし忘れていてもいい。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年6月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。