セブン―イレブン・ジャパンが、臨時の時短営業を伝えたFC加盟店オーナーに警告文を送っていたことが5日に分かり、ネット上で賛否両方のコメントを巻き起こし炎上している。
本部から警告文を送られたのは、1日限りの営業時間短縮を伝えた群馬県の男性オーナー。人手不足でオーナー自身の深夜勤務が続いている状況などから、11日午後11時から12日午前4時までの5時間、臨時閉店する意向を本部に伝えたところ、永松文彦社長名で5日付の警告文が送られてきた。
警告文には
貴殿と当社の間には(今回の)営業時間の短縮についての合意がありませんので……
(括弧内は編集部による補足)
当社は、貴殿に対し、本書面をもって、本件店舗の無断閉店をしないように、厳重に警告します。
貴殿の上記の日と時間帯についての旅行を理由とするオーナーヘルプ制度利用のご希望に添えなかったことは、貴殿が過去幾度となく、ご自身またはご家族の病気等でオーナーヘルプ制度を利用されたと同様に、より優先順位の高い理由で当該制度を利用する加盟店オーナーのために取られたものですので、よろしくご了解の程をお願いします。
などと書かれており、オーナーは「警告という脅し文句を使っていることに驚いた」と批判。本部は今年2月の24時間営業をめぐる一連の問題発覚以降、加盟店支援や24時間営業の見直しを打ち出しているが、本件により改革姿勢に疑問符が付きそうだという(共同通信、産経新聞)。
これらの記事がYahoo!ニュースに配信されると、コメント欄には、
セブンは相変わらず巨大企業の力を誇示して、個人営業主に対し横暴な締め付けを行っている。
コンビニ問題はテレビのワイドショーでは弁護士が「契約ですから仕方がない」と言っているが、ちょっと知識があれば「優越的地位の濫用」とわかる事。公取は早急に調査に入って事態を改善して欲しい。
そうしないと、「数多くのコンビニ経営者とその家族」が「労働基準法の庇護は無く、自営業者としての自由も無く」、ただ、「片務的契約に縛られた半奴隷ともいえる状態」のまま救われずに放置されてしまう。
うちの近所のセブンイレブンは先月初旬から時短営業をやってるけどなぁ。 気付いたのは先月末だったけど、実際生活してても支障がない事を実感したし個人的には時短営業をしても良いんじゃないの?って思う。
などとセブン―イレブン・ジャパン本部への批判が殺到。6日21時30分時点で、コメント急上昇ランキング (経済)の1位にランクインしていた。
またツイッターでも、本記事に関する弁護士・棗一郎氏のコメントが反響を呼んでおり、
やはりセブンイレブンの強権的な指揮命令のやり方は変わっていない。コンビニFC加盟店主には営業の自由などないし、独立した事業者でもない。セブンイレブンは加盟店主を完全に支配下に置いている。やはり、加盟店ユニオンを救済しなかった中労委命令は間違っている。 https://t.co/YE7mm2gt21
— 棗一郎 (@natsumeichiro) 2019年7月5日
アゴラ執筆陣で働き方評論家の常見陽平氏がリツイートしていた。
一方でツイッターやNewsPicksのコメント欄には、書面上のオーナーヘルプ制度利用の希望に応えられなかった事情に関する部分などに着目しつつ、
そういう契約してるんだから当たり前
詳細が伝わていない以上、軽々にコメントするべきではないのでしょう。
それから万が一、この情報が加盟店側からリークされた場合は、秘密保持義務にも違反していることになります。
これが許され、セブンが責められるのであれば何でもアリですよね。
などとセブン本部を擁護する意見もみられた。
アゴラ執筆陣で弁護士の荘司雅彦氏は、「もし一方的に時短を通告したのであれば、セブンとしてもこういった警告文を出すのが当然」との見解を示していた。
一方的に「時短」を通告すれば、セブンとしてもこういった警告文を出すのが当然でしょう。
物事には順序があります。
最初は、「お願い」とか「話し合いたい」で持っていかないと。
いきなり喧嘩腰で来られれば、相手も当然喧嘩腰になるのが社会の常識です。
一方的に「時短」を通告すれば、セブンとしてもこういった警告文を出すのが当然でしょう。
物事には順序があります。 最初は、「お願い」とか「話し合いたい」で持っていかないと。 いきなり喧嘩腰で来られれば、相手… #NewsPicks https://t.co/HF53hhFAxn — 弁護士 荘司雅彦 (@shoji_lawyer) 2019年7月5日