誇らしい日本!「君が代」の秘密をしっていますか?

Photos by K.Bito

「日本っていつ誕生したの?」「天皇ってどういう存在?」「神社とお寺の違いは?」。私たちがなにげなく過ごしている日常には、知らないことがたくさんある。

新しい元号になり、新しい時代を迎えた。来年は、東京オリンピックも控えている。これからますます注目される「日本」のことを改めて学ぶよい機会ではないか?

今回は、『古事記で謎解きほんとにスゴイ!日本』(サンマーク出版)を紹介したい。著者は、イラストレーターの「ふわ こういちろう」さん。「日本大好き」「神社大好き」という著者が、古事記をベースに日本と日本人のルーツを紐解いていく一冊である。

<君が代、日本の国歌>
「君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて 苔のむすまで」

君が代の特徴はその短さにある。たった32音しかない。元を辿ると905年にできた「古今和歌集」に出てくる和歌の一節。平安時代なのでいまから1100年以上昔になる。

「これね、世界一短い歌詞ですよ!当時すでに誰が読んだのかわからないくらい古くて『詠み人知らず』になっています。一体どんだけ古いんだ。日本は現存する世界最古の国です。その国歌が世界一短い歌詞だなんて感動的じゃありませんか?」(ふわさん)

「内容は『あなたの世がずーつと続きますように』って意味です。『君』を天皇と置き換えて『戦前の軍国主義だ』と言う方がいますが、へんてこな話です。他の国はモロ戦争の歌なのに。たとえ『君』が天皇であろうと一般人であろうと、相手を想うラブレターのような歌詞じゃないですか。どこの国の歌詞よりも読んでホッとします」(同)

さざれ石(小さな石)が大きな岩となって、それにさらに苔のむすまで(の長い時間)という、日本独特の和歌の言いまわしには味わいがある。

「すぎやまこういち先生は、世界で唯一『レ』から始まる日本古来の雅楽発祥の今様音階だと解説しています。そして世界一の名曲だと称えています」(ふわさん)

日本最古の歴史書『古事記』を紐解けば、いままで知らなかった「本当の日本」が見えてくる。古事記・歴史・神社をテーマに日本のことを改めて紹介するのが本書の特徴でもある。まんがとイラスト満載で、「誇らしい日本の歴史」が学べるだろう。

[本書の評価]★★★★(80点)
評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し  「レベル0!読むに値しない本」50点未満

さて、14冊目となる『3行で人を動かす文章術』を上梓した。正しい文章を書きたい人には役立つ内容ではないかと思われる。

尾藤克之(コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員)