議員就任後約3ヶ月で、5月臨時会と、6月定例会の2回の議会を経験しました。臨時会はたった1日、定例会は、会期としては24日間の議会でした。
議員の新米である私が感じた、上記2つの議会を通じての印象は、ポジティブなものとネガティブなものとがあります。
ポジティブだったのは、会派に入っていなくても、思った以上に仕事はできるということ。たとえば、6月定例会の私の議会質問。災害時に私たち市民が逃げ込む指定避難所に、夜間照明や携帯電話等の電源確保のため、太陽光などを利用した発電機の設置依頼について、市役所は39箇所の避難所すべてにおいて前向きに検討をすすめてくれています。
その他の質問についても、「質問しっぱなし」にしないで市役所担当課の皆さんはじめ関係者と知恵を出し合うやりとりをしていけば、自分が考えたとおりにはならずとも、良い方向に進むこともありそうな手ごたえがあります。
ネガティブだったのは、不条理に感じることが多い、という点です。たとえば、フラットなはずの市議会議員全員の人事権を、実質的には最大会派が握り、たった1日の臨時会で畳み込むように決めてしまうこと。加えていえば、会派に所属していない議員の意見は、参考程度に扱われるアンケート以外一切反映されないいびつな人事制度。
あるいは、議会における最高規範である「佐倉市議会基本条例」に、すべての議会を公開し、かつ技術発展を踏まえた広報手段を活用して市民の皆さまに理解を広げるよう積極的な広報をせよ、と書かれているにもかかわらず、委員会などの会議体はいまだに動画公開されていない現状。ちなみに、委員会の動画公開については、2016年に市民の方からの陳情に対して、「もう調査研究は始めている」との議員の発言がありながら、3年後の今にいたるまで試験放送すらされていません。
佐倉市議会は、すべて平日の昼間に開催されます。現役世代が事実上傍聴できない議会ならば、公開されるすべての会議体を動画公開するのが必須なのは、言うまでもないことです。
また、議員個人にしても「積極的な情報公開を通じて市民への説明責任を」果たすことを「しなければならない」と、議会基本条例の前文に義務として定められているにもかかわらず、現状はどうか?
議員になる前の私は、市民として「ほしい情報が手に入りにくいこと」は、自分の調べ方や知識不足にあるかもしれない、と思っていました。しかし実際議員として現状を見つめなおしてみると、問題はそこではない、ということがわかってきました。
議員という仕事に限らず、慣れてくると自分の中で当たり前になってしまうこともあります。就任3ヶ月の今でしかできない意見表明もきっとある、という思いで、議会報告会を実施します。
もちろん、主題は「議会報告会」ですから、2つの議会を通じて議決された重要な議案についても、私の意見含め極力わかりやすく報告させていただくつもりです。
以下、議会報告会の日程です。是非、ご参加ください。
よろしくお願いいたします。
◆高橋とみお 第一回議会報告会◆
8月18日(日)
午前10時30分〜12時00分までを予定(10時15分開場)
臼井公民館(佐倉市民音楽ホール内) 2F会議室
参加費無料
- 参加の事前登録はございません。当日、会場入場の際、ご氏名等をご登録いただきます。
高橋 富人
千葉県佐倉市議会議員。佐倉市生まれ、佐倉市育ち。國學院大學法学部卒。リクルート「じゃらん事業部」にて広告業務に携わり、後に経済産業省の外郭団体である独立行政法人情報処理推進機構(IPA)で広報を担当。2018年9月末、退職。
出版を主業種とする任意団体「欅通信舎」代表。著書に「地方議会議員の選び方」などがある。