公平性を検証不可能…。安倍総理の「桜を見る会」は中止すべし

音喜多 駿

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

ビジネス野党を批判していたら「第二自民党か!」とツッコミを受けましたので、今日は野党の質問を褒め称えたいと思います?!(※所属組織を代表する見解ではありません)

同じく昨日行なわれた参議院予算委において、共産党・田村智子議員が鋭い指摘をしておりました。

なお、田村議員は早稲田大学の大先輩にあたり、先般の早稲田祭イベントでもご一緒(右隣)したところです。

学生時代は混声合唱団所属ということで、声も良いですね。←同窓びいき

「桜を見る会」首相の地元後援会関係者招待に「重複、当然ある」(毎日新聞)

指摘が入ったのは、毎年4月に首相が公費で開催している「桜を見る会」。

2019年4月の桜を見る会(官邸サイトより編集部引用)

新宿御苑に1万人以上の招待客を招いて盛大に行なわれているのですが、近年では参加者や予算の増加(飲食費を含め5,000万円以上!)が指摘されていました。

そして何より、この招待者の謎基準

「各界で功績・功労のあった方を各省庁が推薦し、内閣官房で取りまとめている」

とのことですが、はっきり言ってブラックボックスになっていますし、招待者リストも公表されません。

それを良いことに、安倍総理や自民党の議員たちが後援会メンバーを招き、税金を使って事実上の接待しているのではないか?というのが、大雑把に言うと田村議員の指摘でした。

ここからが共産党&赤旗のしつこさ…いや調査能力の真骨頂なのですが、自民党議員の各種SNS発信などから、明らかに「各界で功績」とは無縁そうな後援会メンバーを「招待」して参加している情報を次々に発見

さらには参加者に実際に取材し、「安倍事務所から参加希望の有無を問われ、安倍事務所に申し込んだ」という証言も入手しています。

ちなみに「桜を見る会」には、安倍総理周辺・与党関係者に「参加者枠」があるのではないかということは、これまでも永田町では半ば暗黙の了解になっていたようです。

外形的な事実だけを見ても、安倍総理の後援会関係者が850人規模(!)で桜を見る会に参加していることが明らかになっており、さらには開場時間前に特権的に新宿御苑に入って記念撮影していたことも判明しています。

常識的に考えてみれば、後援会メンバーに800人以上も省庁が選ぶ「各界で功績・功労のある方」が含まれているとは考えられません。

しかしこれを検証するために参加者の招待理由を問おうとしても「個人情報なので」、参加者のリストは「終了後に速やかに破棄した」、開場前に一部の招待客(安倍総理の後援会)が入場しているしている点についても「セキュリティ上の理由で答えられない」…。

さすがにいくらなんでも無茶苦茶すぎるし、税金を使ったイベントなのに外形的公平性を検証できない・検証させる気もないというのは極めて大きな問題であると言わざるを得ないでしょう。

私はそもそも公金を支出するイベントについては、できる限り公平に参加できる機会が開かれているべきだと考えますし(抽選とか)、それゆえに地方自治体においても一部の人だけが招かれる「賀詞交歓会」などの催しには否定的でした。

参考過去記事:
行政主催の「賀詞交歓会」はあり、なし?ある場合、会費制が妥当??

しかしこの北区の賀詞交歓会でも、参加者リストは配布され、誰がどういう立場で呼ばれたのかは明確に検証できるようになっていました。民生委員であるとか、PTA関係者とか。

最低限これができないのであれば、桜を見る会は継続するべきではありません

権力者がこのような形で支援者に便宜供与を図れてしまうことは、民主主義の根幹を捻じ曲げる可能性があります。

ちなみに私は風見鶏なので(?!)都議会議員時代から時に共産党を評価していましたし、それで赤旗記事に掲載されたこともあります。

私はいつでも、正しい方につきますよ!?

この共産党・田村議員の質問は率直に鋭いと感心しましたし、桜を見る会は明らかに、安倍一強・長期政権の緩みの一つ。

こうしたまっとうな追及・質問にはエールを送りながら、私も負けずに政策論争ができるよう、研鑽を重ねていきます。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年11月9日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。