「発達が気になる子が輝く 柔道&スポーツの指導法」(西村健一、長野敏秀、浦井重信、酒井重義編著)を拝読しました。
・自分の興味のあることについて一方的にしゃべり続けるなどの臨床例が見られる自閉スペクトラム症(ASD)
・「静かに!」と指示をして「分かりました」と答えた2秒後にしゃべるなどの臨床例が見られる注意欠如・多動症(ADHD)
・先生からプリントを受け取った直後、プリントに何が書いてあるかを友達に聞くなどの臨床例が見られる限局性学習症(SLD)
・柔道着のズボンのひもを結ぶのに時間がかかるなどの臨床例が見られる発達性強調運動症(DCD)
などの発達障害が気になる子供について、子どもの長所と苦手なところを見つけ、苦手なところをカバーするためのアイディアと実践例が満載。
運動することで、神経は鍛えられる!
赤ちゃんが四つ足歩行から順番に体を使うように、いきなり複雑な動きからではなく、①体幹、②バランス、③単純な動き、④複雑な動きの順番で身に着けることが大事だという。
畳の上で裸足と素手で全身を使う柔道は、他のスポーツと比べても、順番で身に着けるという観点から、さまざまな練習の工夫がしやすい。だから、発達障害が気になる子供にもとっつきやすい。この本には書かれていないが、高齢者のリハビリにもいろいろなことができるのだろう。
生涯柔道を続けたい!と、改めて思った。
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2020年6月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。