こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は栃木県那須塩原市にまで足を伸ばして、旧知の仲である渡辺みちたろう市長にお話を伺いに参りました。
何を隠そう(隠した方がいいのか…も?)渡辺みちたろう市長はかつて「みんなの党」で参議院議員&党青年局長を務めていたことがあり、2013年以来のお付き合いです。年齢も1歳違いと同年代で、仲良くさせてもらっています。
仲の良さに甘えて都構想Tシャツで訪問した写真をTwitterにアップしたところ、「市長に会うのにその格好はないだろう」と物議を醸し出してすいません…(汗)。
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主な訪問の目的はコロナ禍の影響下における自治体運営と、今月から那須塩原市で独自にスタートした「宿泊施設の従業員に対する定期PCR検査」という政策について伺うことです。
・市内宿泊施設の従業員を対象に、月1回の定期PCR検査を行う
・その財源は市が負担する代わりに、入湯税を引き上げる
・こうした取り組みで安全性を広くPRし、観光振興へとつなげていく
という大胆な独自施策は、大きくテレビニュース等でも報じられました。
「月1回という頻度では科学的な安全確認には到底ならない」
「むしろ風評被害を招く可能性もある」
などの批判はありますし、増税を伴うことから、私も諸手を挙げてこの政策を支持しているというわけではありません。
ただ、この政策に対して「世田谷モデル」と異なり私が全否定をしないのは、感染症対策というより「観光政策・地域振興」の攻め手として施策を打っているからです。
科学的な正確性はいったん脇に置くとして、PCR検査で「安心」を求めるというのは日本のみならず世界的な兆候として確かに存在しており、PCR検査による「陰性証明」を求める国も存在します。
こうした方々に対して、「定期的なPCR検査」はPR・キャンペーン戦略の一環として有効に作用することは想像に難くありません。
この「キャンペーン戦略」に税金が投下される(増税される)ことに、住民が戦略ミスのリスクも承知の上で進むということであれば、それは一つの手法としてはありえるのかなと感じています。
また渡辺みちたろう市長は、
「那須塩原市は観光地だが、観光業に従事する人々が大多数というわけではない。そのため特にGoToキャンペーンが始まる時、外部から観光客が来てほしくないという不安の声や観光業への反発が強かった」
「PCR定期検査は観光客のみならず、こうした観光業に反発する地元民への安心の提供・説得材料という面もあった」
と語っており、観光業を地域経済の核としながら、地元民の感情との折り合いをつける一手という側面もあったのだなと、自治体運営の苦心が垣間見られました。
本日のインタビュー・対談内容は、後日YouTubeでもアップする予定です。
以前に世田谷モデル・那須塩原市の独自施策について私が一人語りしている動画もありますので、こちらと合わせてぜひご覧いただければ幸いです(チャンネル登録をお願いします!)。
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また市長からは、現在住民投票の真っ最中である大阪都構想についての所感も伺いました。
「一概に賛成・反対ということは言えないけれども」
という前置きはあった上で、
「知事と市長の人間関係に左右されない仕組みを作ることは極めて重要。今回、本来は保健所の権限を持たない那須塩原市が独自PCR検査を行えているのも、知事と私の人間関係があったからこそ。二重行政にならない自治体の仕組みづくりに向けて、どんどん挑戦して欲しい(要旨)」
という極めて前向きなコメントをいただきました。こちらの動画も、近いうちに何らかの形で公開させていただきたいと思います。
独自の「那須塩原モデル」がどのような効果を産むのか。そのメリット・デメリットを含めて私も引き続き注視し、今後の政策提言に活かしていきたいと存じます。
渡辺みちたろう市長、お忙しい中本当にありがとうございました!
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年10月17日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。