こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
2月22日は「竹島の日」でした。島根県にある竹島は日本固有の領土であり、国際法上は明らかに韓国の不法占拠が続いている状態です。
こうした状況を一刻も早く打破できるよう、私たちも国政から力を尽くしていきたいと思います。
橋下徹氏の耳が痛いTweetを引用しながら、本日は領土問題について考えてみたいと思います。
指摘の通り、竹島がいかに歴史的にも国際法上も日本固有の領土であることが明らかだとしても、取り返すのは困難な状態となっています。
なぜならば今、「実効支配」しているのは韓国サイドだからです。「実効支配」とは、(法律上はどうであれ)実態の上で統治をしていることを言います。
現在、残念ながら竹島は韓国による不法占拠≒実効支配が強化され、島で生活を営む島民がいる他、警察署などのインフラも整備され、観光客も積極的に送り込むような状態になっています(参考記事)。
■
翻って、中国が虎視眈々と狙う尖閣諸島の方はどうでしょうか。
尖閣諸島も我が国固有の領土であることは論を待ちませんが、こちらは竹島と逆に現時点では実効支配をしているのも日本です。
これを中国側は力づくで覆そうとしてきているわけであり、なんとしてもそれを防がなければなりません。
尖閣諸島は一時期は住民が暮らしていたものの、現在は無人島となっており、国民が気軽に往来できる場所ではなくなっています。
国民を「移住」させることは勿論簡単なことではありませんので、新たな灯台や気象観測所などインフラを整備し、行政官を常駐させるなど、実効支配を強化することは早急に実施するべきです。
これは地元の石垣市長などもかねてより求めています。
「灯台、気象観測所設置を」 尖閣の管理強化で市長
https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/12603
また、相次ぐ中国船舶の不法侵入に関しては、武器使用も含めた断固たる対応が必要でしょう。
現在、海上保安庁は尖閣諸島周辺での対応にあたっても、日本国内における警察と同じルールしか持っていません。つまり、武器使用は最小限の最小限ということです。
そしてその日本国内では、たとえ明らかな正当防衛であっても警察官が発砲することには強い抵抗があり、その度にニュースになります。
よって他国に対して正当防衛で武器使用に踏み切ることは現場感覚としては極めて困難であり、その点を中国側にも見透かされているからこそ、これだけの横暴を許す事態になってしまっています。
だからこそ、尖閣諸島での特別対応にあたっては、相応のルールを新設して「場合によっては躊躇なく武器を使用できる」ということを明確にする必要があります。
■
施設設置・行政官常駐による実効支配強化や、海保の武器使用ルール策定などには、外務省や政府与党内には慎重論が根強く抵抗があります。
「そんなことをして、中国を刺激したらどうする」
「武力衝突の火種を自らつくることになる」
という理由です。
外交安保は相手があることであり、100%の正解はわからないし、正確な予測もできません。なので慎重論が出ることも当然で、最後は責任が取れる政治家が政治決断をするほかありません。
私は現状の慎重な対応を続けていれば、中国の実効支配を奪われるのではないかという強い危機感をもっています。
ひとたび実効支配をされてしまえば、どれだけ声をあげても、取り返すことは極めて困難になります。それが竹島の状態から得られる教訓の一つです。
領土問題については本国会でも積極的に取り上げ、菅総理・政府与党の決断を後押ししてまいりたいと思います。
竹島問題の解決については、また機会を改めて。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年2月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。