恥ずかしい佐倉市議会議員の振る舞い:拍手をえり好みする議員たち

今回は、実に恥ずかしくも情けない話です。

佐倉市議会だより(第93号 令和元年8月15日発行)より

私が議員を務める佐倉市議会では、議員が一般質問で登壇する際、登壇議員に対して拍手をしています。

この習慣については、「どちらでもいいかな」と思ってはいます。拍手を「しない」のであればそれはそれでいいし、「する」のであればそれで結構。私としては、習慣として皆が実施している以上、誰が登壇する際にも分け隔てなく拍手しています。

しかし、佐倉市議会の多くの議員は、登壇議員の所属会派によって、「拍手する議員」と「しない議員」にきっちり仕分けしています。つまり、スクラムを組んでいる会派所属議員の登壇時には拍手をし、そうでない議員にはしない。そのような議員たちの振る舞いを見るたびに、なんとも言えない気持ちにさせられます。

「拍手えり好み議員」たちの残念さについて

日本では、人が集まる集会において、登壇者に敬意と歓迎の意を表するために拍手をすることがあります。その際、拍手をしない行為は、登壇者に敬意もなく、歓迎もしないという意思表示です。

市議会議員は、それぞれが描くビジョンや政策を市民に訴え、選挙を経てその身分となる政治家です。そのため、各議員の主義主張は違うし、議会での発言が自分と対立することがあるのは「当然」です。しかし、どの議員であれ、少なくとも「自分とは違う価値観をもつ市民」から付託を受けた市民の代表です。そのため、すべての市民のために働くことが前提である議員としては、「どのような声を背景に、この人物は議員となったのか」を確認する必要があるし、市民の代表が担うべき垂範という観点からも、公の場では最低限の敬意を示すことが求められます。

さらに、議会は「言論の府」であり、議員の発言がなければ議論は成立しません。そのため、仮に自分と真逆の意見を表明する議員がいたとしても、議論の起点となるその議員の発言は、腹が立つ事があるにしても、「歓迎すべきもの」のはずです。

その意味で、登壇時に拍手する議員としない議員をえり好みする行為は、拍手しない議員に「敬意も表しないし、言論も歓迎しない」という立場の表明であり、市民と議会を軽視する行為です。

佐倉市議会の多くの議員たちは、このような幼稚で恥ずかしい振る舞いを、本会議場で続けています。拍手シーンを動画中継されていないことも要因の一つでしょう。市民のチェックが働かないところでの「議員やりたい放題」の一例です。一事が万事という意味で、委員会を含むすべての会議体の動画公開をしつこく訴え続ける意図もそこにあるのですが、そういう話はまた今度。

よく考えてみてください。あなたが育ったご家庭や学校で、「意見の違う人に対しては拍手しなくていいんだよ」と教えてもらいましたか?あなたのお子さん達に、そのような教育をしていますか?入学式や卒業式で、そのような意見を表明することができますか?

佐倉市議会に関わらず、国会を含むすべての「幼児でもしないお行儀の悪い振る舞い」をしている議員に、日本国民として態度を改めるようお願いしたいと思います。

大丈夫、誰に拍手しても、いじめられることはありません。

それとも、いじめられちゃうのでしょうか?