こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
大阪市議会にて、議員がスーツにつけている「議員バッジ(議員記章)」を純金にするか、金メッキにするかという論争が起きていることが報じられ、一部界隈でにわかに議員バッジに注目が集まりました。
大阪市議会では現在、数万円する純金(!)の議員バッジが無償支給されており、維新・公明などはメッキ変更を支持。自民党は「純金のままが良い」と驚きの抵抗を示したとのこと。
結局、大きく報道されたことに動揺したのか、自民党市議が
「そのまま使った方が安かったらわざわざ変えることはないと思っていたが、金メッキの方が安かった」(上記ツイート内の記事より抜粋)
という謎の捨て台詞を残し、大阪市議会の議員バッジも無事に数千円で作成できるメッキ製に変更される模様です。
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で、私も議員バッジが純金である必要などまったくないと思いますが、そろそろきっぱりと「廃止」で良いのではないでしょうか。
そもそもこの議員バッジがなんのためにあるのかというと、国会(議会)内の本人認証システムです。
本会議上や委員会室に入ろうとする時に、議員バッジをつけていないと衛視さんに止められます。これは大臣クラスであろうとも例外ではないようです。
でもこの時代、もはや生体認証技術が発達してますし、その方が衛視さんが目視で確認するより長期的には低コスト&安全性も高いはずです。
結局、この「議員バッジ」なるものをつけていると、わかる人であれば議員とわかるので「先生、先生」と駆け寄ってきてくれて、気分が良いというのがその存在価値になっているんですよね。
実際にそのため、国会外ではバッジ着用をする必要はないものの、多くの議員はこれみよがしに議員バッジをつけて外出しています。
最近でも、保釈を認められた河井克行代議士が、わざわざスーツに議員バッジをつけて存在を誇示されていたのは記憶に新しいところです。
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フォローのために議員バッジが存在するメリットを述べますと、式典や催事などで受付するスタッフ・関係者が議員を識別しやすいという点があります。
「受付でこちらの招待状をご提示ください」
と書いている式典でも、議員バッジをつけていれば向こうからスタッフがやってきて、たいていは「顔パス(議員バッジパス)」することができます。
これがなくなると、議員の中には
「チミィ!私の顔を知らんのかね、失礼なやつだ!」
とか怒り出す議員が絶対に出現すると思うんですけど、もうそういう権威主義者には滅んで…いやご退場いただくしかないのだろうなと思います。
そもそも顔なんて知らん。バッジ見てるだけや(多分)。
まさにこういう「勘違い」を作り出してきた議員バッジはなくし、代わりにしばらくの間はIDカード等を発行すれば、外部のイベントなどでもそれで十分対応できると思います。
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というのが私の感覚なのですが、皆さまはどのようにお感じになるでしょうか。
せっかくひょんなことから起こった「議員バッジ論争」ですから、これを奇貨として、時代に合わせた変更・改革がなされることを期待し、まずは党内で提案していきたいと思います。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年3月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。