こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は財政関連の法案質疑で、久しぶりに本会議に登壇いたしました。
東京都の重症病床使用率問題の他、減税や国際金融都市、いわゆる「ブラック霞が関」問題についても質疑。
公務員のテレワーク、3月に工程表改定 首相表明(日経新聞)
テレワーク推進、負担軽減の部分は新聞記事にも取り上げられました。あらゆる機会に声を上げていくことが大事ですね。
今後は委員会に闘いの舞台がうつります。各論について引き続き、掘り下げて議論をしてまいりたいと存じます。
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さて、この本会議での冒頭にも申し上げた通り、3月10日はかつて「東京大空襲」が発生した日です(他の登壇者の皆さまは3.11やコロナについては冒頭触れてお悔やみを述べるものの、東京大空襲について触れたのは私だけでした…)。
午後には超党派の「空襲議連」総会が行われ、被害者への特別給付金支給などで救済を行う「空襲補償法案(空襲被害者救済法案)」の成立を目指す方針が確認されました。
法案の中身や課題については、昨年のものですがこちらの記事が詳しいです。
議連によると、対象は全国の空襲や沖縄戦で被害を受けた民間人(特定戦災障害者)ら推計約4600人で、費用は計約23億円と想定。請求を受けて国の認定審査会が給付対象者を認定するとの案。与党内には、救済法案が他の戦争被害者への補償拡大につながることへの懸念があるという。
国は戦後、国の非常事態下で起きた身体や財産の被害は国民が我慢しなければならないとする「戦争被害受忍論」や、軍との雇用関係にないことを根拠に、戦争被害を受けた民間人を援護していない。
維新はすでに政調役員会レベルまで承認されており、あとは他党を待っている状況なのですが(議員立法なので全党一致が原則)、与党内でまだ結論が出されず足踏みが続いています。
これは上記記事にあるように「他の戦争被害への補償拡大」という実務的な懸念の他、(今日の会合で鈴木宗男議員が少し示唆していましたが)どうやらこの救済活動が当初は「反政府」的な立ち位置の政治活動と結びついてスタートしてしまったことから、そのしこりが残っているという事情もあるようです…。
これは戦争被害救済に限らず、被害者が藁にもすがる思いで陳情を続けたところ、急進左派的な政治家・政治勢力と結びついてしまい、結果として問題解決から遠ざかってしまうというのはままあるのですね。。
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しかし過去の「入り口」がどうであれ、やるべきことであればやらねばならないのは当然のことです。
保守的な方からも「空襲はそもそもアメリカによって行われたもの。日本政府にだけ補償を求めるのはおかしいのではないか」という意見もあり、一筋縄では行かない問題であることも事実。
それでも、最後は政治決断。
今日の総会には当事者もいらっしゃっていましたが、東京大空襲の当日は3歳と5歳。その方々の年齢も80歳前後です。残された時間は多くありません。
出席していた議員の1人からは
「(あとまとまっていないのは自民党だけなのだから)今日、このまま当事者の方々を連れて、二階幹事長のところに行けばいいではないか」
という意見も飛び出しました。与党の決断を求めつつ、我々も引き続き被害者の方々の気持ちに寄り添い、提言を続けていきます。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年3月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。