連休中はワクチン接種もほとんどお休みの暴挙

ゴールデンウィーク中のワクチン接種は、ほとんどお休みに近いらしい。もう笑うしかない。

「なんでこうなるの?」

これでは、短期決戦のためといわれて泣く泣く休業する人たちは「犬死に」するに近い。

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まとまった情報がないのであちこち情報も収集してみた。高齢者向けについては、10%ほどの市町村で連休中もやる意欲をもっているという記事が4月はじめに出たことがあった。けれども、その後は「連休明けに本格化」だという報道ばかりが目立つようになった。

医療従事者向けだけでも、目黒区が連休中も「進める」という報道があるが、どうもそれは例外的なようだ。

いったい、医療従事者向け・高齢者向けの連休中の接種がどうなっているのか。

残念ながら、連休中は接種のスピードは大幅に減速するようだ。「飲食店やデパートその他には休めという一方でワクチン接種も休め」と尾身先生は指示をされているのだろうか?

私が尾身先生や厚労省の医系技官や医師会長なら、国民に我慢してもらっているうちに、少しでもワクチン接種を進めて、このトンネルから早く出られるようにしたいと思う。

けれども、どうも上記の上級国民の方々の意識はちがうようだ。

今からでも遅くない。ワクチンの接種はできるところからどんどんやるべきだ。飲食店を閉めさせるよりよほど、効く。

医療崩壊が心配なら、全国のお医者さんを総動員で病院の窓口を閉めない、あるいは受け入れを拡大するための環境整備や訓練をするはずだ。しかし、ワクチン接種までお休みとはさすがに驚いた。

厚労省や自治体の担当も、そんなにお休みが大事なのか。

NHKのニュースで「ワクチンは2月から医療従事者などへの接種が進められていますが、医療従事者などで2回の接種を終えた人は15%ほどです。今月12日からは65歳以上の高齢者への接種も始まり、多くの自治体が来月以降、接種を本格化させる中、医療従事者からは不安の声があがっています。現場では、ワクチンの接種を受けていない医師による高齢者への接種が始まっています。」とか言っていた。

これはまったくおかしい。

厚労省は医療従事者への優先接種は医療崩壊を防ぐためであって、患者に医師などから感染することを防ぐ趣旨ではないと言っていたはずだ。

また、もし、そういう配慮が必要なら、2回目の接種が済んで1週間以上経たない限り、接種をしてはいけないことになる。それ以上に、ワクチンを接種していない医者は診察を休むのかということになる。

ワクチン接種を2回して抗体ができた医師しかできないことになる。

あまり頭がよくない記者が原稿を書いたのだろう。取材に応じてそんなこといっているお医者さんがいたらおかしい。そもそも医療行為をする医療従事者だけ優先という世界主要国で類例を見ない優先順位の闇は深い。