#横浜STARTUPは、横浜総合型リゾートIRを首都圏で入国する訪日外国人のゲートウェイにしていきます。
横浜に誘致する統合型リゾートIRを羽田空港、成田空港、横浜大桟橋等、飛行機や船で入国する訪日外国人の国内誘導への入り口、また出口にしたいと思います。日本に来る目的はビジネス、学術、視察、観光、グループは家族、友人、個人、多種多様な類型が想定されます。飛行場や港に到着し、先ずいったん腰を落ち着ける場所が、ゲートウェイです。首都圏への移動、目的達成に必要な情報・グッズ、疑似体験可能な場、離日に不可欠なお土産や情報、これらが集まるエリア内のミニ国家が横浜統合型リゾートIRなのです。
海外からのアクセスでは伝えきれない情報、つまり訪日前には知らかった、関心がなかった情報を得る事が出来る。インターネットでのアクセスは、自分が知識として知ってる範囲での主体的な情報取得に過ぎません。関心事の幅を広げ、知らない知識を伝えるプッシュ型の情報伝達を行う場なのです。例えば、パスタ好きのイタリア人にスープ型パスタとして、横浜や東京の人気ラーメン名店を伝え、移動手段を提供するのです。本当は奈良に行きたいと思っていたが、時間が取れないビジネスマンに、鎌倉観光を勧めることです。東京ディズニーランドの予約が取れなかった子供たちに、キディーランドを勧めることです。4方を海に囲まれる日本を体感してもらう為に木更津の潮干狩りを勧めることです。
移動手段としては、海路としての高速船、陸路としての鉄道、タクシー、バス、空路としての空飛ぶタクシーを取り揃えることです。2025年以降は電気や水素を使った環境性能に優れたモビリティによる自動運転が実用になっていることを前提とすべきです。移動手段を確保するだけでは意味がありません。移動するには目的が重要です。目的を形成するための情報、そして達成するための移動手段の両者を提供することが大切なのです。目的達成は、実はアナログを体験することなのです。IRのバックヤードは最先端のテクノロジーによって支えますが、目的は超アナログという行かなければ体験できない、得る事が出来ないことなのです。IRは周辺客を吸い取る場ではなく、訪日外国人を送り出す場なのです。日本人が牛肉を食べるきっかけをつくった味噌煮込みの牛鍋をオーストラリアの牧場主に食べてもらう事なのです。
チャンスの溢れる街というのは、ヒト・モノ・カネ・情報が集まる街の事です。人が集まるから、物が集まり、お金が動く。そのために情報が集まる。160年前の横浜は、正にそうした場、ゲートウェイだったはずです。だからこそ、新たなビジネスが生まれ、それがニュービジネスとして、国内に広がっていったのです。時の横浜人は、横浜だけが潤えば良いと思っていたわけでなく、日本を世界に引けを取らない国にするための入り口機能を理解していたはずです。#横浜STARTUPは、その意味では全く新しいことをするのではなく、160年前の横浜に、今風に戻ろうとしているのです。ヒト・モノ・カネ・情報が集まるからスタートアップ企業が生まれるのです。また、既存企業の新規事業が生まれるのです。IRを捨てるのではなく、使う事によって更に横浜の経済活性化に繋げてくべきなのです。その意味では、経済に対して徹底的に欲張るのが、#横浜STARTUPの考え方です。もちろん、コロナ対策は万全に、一方でコロナの先を見据えた横浜経済について思考停止してはいけないということなのです。
IRはゲーミング施設としての財源論だけでなく、新たなビジネスをつくる、ゲートウェイでもあるのです。
編集部より:この記事は多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、福田峰之氏(元内閣府副大臣、前衆議院議員)のブログ 2021年7月16日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。