第一回アテネからリオ五輪までのオリンピックの歴史②

『365日でわかる日本史時代・地域・文化、三つの視点で「読む年表」』(清談社)とその姉妹編の『365日でわかる世界史 世界200カ国の歴史を「読む事典」 』のなかから、近代五輪の歴史についての部分を抜粋で2回に分けて紹介する。

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なお、『365日でわかる世界史』のほうは、五輪に参加する各国の紹介本として、いちばん内容が濃く、コスパが良い本だと思う。ぜひ、書店などでご覧頂きたい。


第19回:メキシコシティー(メキシコ、1968年)高地での影響で米国のビーモン選手が桁違いの世界新記録。釜本邦茂らのサッカーが銅メダルを取って話題になった。

第20回 :ミュンヘン(ドイツ、1972年)選手村でイスラエル選手団が人質となり救出作戦の失敗で9人の死者が出た。水泳のスピッツ(米国)が七個の金メダルを獲得した。日本の男子バレーが金メダルを獲得した。

第21回:モントリオール(カナダ、1976年)ルーマニアのナディア・コマネチが史上初の10点満点を連発。日本では女子バレー、男子体操団体が金メダル。開催国カナダは金メダルなしに終わったが、これは夏期ではほかにない。

第22回:モスクワ(ソ連、1980年)アフガン戦争を理由にアメリカや日本などがボイコット。柔道の山下泰裕、マラソンの瀬古利彦などがメダル有力候補だった。

第23回:ロサンジェルス(アメリカ、1984年)カール・ルイスが100m、走り幅跳びなど四種目で金。体操の具志堅幸司、柔道の山下泰裕や斉藤仁が金メダルを獲得した。

第24回:ソウル(韓国、1988年)テニスと卓球が競技に加えられた。陸上のカール・ルイスやジョイナー(アメリカ)、それに棒高跳のブフカなどが活躍した。日本では背泳ぎの鈴木大地が金メダルを獲得した。開会式で聖火台でハトが焼け死んだのではないかと話題になった。

第25回:バルセロナ(スペイン、1992年)プロ選手に解禁されバスケットではアメリカのドリームチームが優勝した。中学生の岩崎恭子が平泳ぎで金メダルを獲得した。柔道では吉田秀彦や古賀稔彦が金。柔道女子が正式種目となった。

第26回:アトランタ(アメリカ、1996年)グレコローマンレスリングの「霊長類最強の男」カレリン(ロシア)が金。カール・ルイスは走り幅跳びで連覇。恵本裕子が女性柔道で初めての金メダル。男子サッカーでブラジルを破る「マイアミの奇跡」。

第27回:シドニー(オーストラリア、2000年)競泳自由形のイアン・ソープが三個の金メダル。ギリシャのコンスタンティノス・ケンテリスが陸上男子200mで優勝。柔道の田村亮子が念願の金メダル。

第28回:アテネ(ギリシャ、2004年)準備遅れが心配されたが、結果的には大成功だった。モロッコのエルゲルージが1500mで金メダル。中国の劉翔が110メートルハードルでアジアで初のトラック競技での金。柔道の野村忠宏が3大会連続、谷亮子も2大会連続の金。男子ハンマー投でハンガリー選手がドーピング検査拒否で失格となって2位だった室伏広治が繰上げで金メダル。

第29回:北京(中国、2008年)ジャマイカのウサイン・ボルトが100mと200mに優勝。中国が51個の金メダルを獲得。北島康介が平泳ぎ二種目で優勝。レスリング女子で吉田沙保里と伊調馨が金。女子ソフトボールも制覇。

第30回:ロンドン(英国、2012年) 開会式での「ジェームズ・ボンドにエスコートされた空飛ぶ女王陛下」の演出が話題に。南アフリカのキャスター・セメンヤが女子800mを制覇して話題になった。ボクシングでは、村田諒太が東京五輪以来の金。体操男子個人総合で内村航平。

第31回:リオデジャネイロ(ブラジル、2016年)ブラジルはネイマールらのサッカー、男子バレー、女子柔道のシルバなど7個の金メダルを獲得した。柔道では世界選手権七連覇のフランスのリネールが100kg超で二連覇。男子体操の団体と個人の内村 航平、女子レスリングの登坂 絵莉、伊調 馨、川井 梨紗子、土性 沙羅などが金。桐生祥秀らが4×100mリレーで銀メダルを獲得し、88年ぶりのトラック競技での銀メダルとなった。また、水泳の400m個人メドレーでは萩野公介が平成生まれの初金メダリストとなった。