河村たかしを嫌いになっても、名古屋を嫌いにならないでほしい

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全文文字起こしという手法がある。文字通り、インタビュー、記者会見などを全文、文字起こしするものである。

よく失言→炎上という事案が起こった際に、その問題となった発言の前後を読むと、印象が変わることがある。「発言を切り取りやがって!」という反論や、釈明はたまに正しかったりもする。問題であることは動かなかったとしても、印象はだいぶ変わることもある。

しかし、残念なことに(?)河村たかしのメダルかじり問題は、全文文字起こしでますます問題が可視化されてしまった。というか、メダルかじり以上にダメだろ、これ。問題発言のオンパレードだ。ここで、問題発言個人メドレーをやってどうする。

これに関連して、ネットで見かけた言説に関して、私の見解を述べておこう。河村たかし批判、後藤選手擁護のコメントの中にも、実は看過できないものが多々ある。

■後藤選手は「大人の対応」をした

→後藤選手が被害者であることを忘れてはならない。「後藤選手はえらい」「後藤選手は立派だ」という意見が散見されたが、それは「耐えた彼女が偉い」「スルーした彼女が偉い」と言っているのと近くて、実は河村擁護になっていないか?

■河村たかしの言動は、昔なら、地元なら許された

→この手の昔はよかった、地元では愛されている言説もやっかいだ。どの時代であれ、場所であれ、被害者や周りの人が不愉快な思いをしていたことをスルーしてはいけない。

もっとも、2年間だけ名古屋市民(千種区今池に2年住んでいた 味仙、ピカイチの近くだ)だった者として、なかなか耐え難いのは、「こんなやつを選ぶ名古屋市民がダメだ」という言説である。多選は事実だとしても、名古屋市民全員が投票に行ったわけでも、支持したわけでもない。政治家に対しては消極的支持という問題もあり。これで名古屋市民により危機感が広がることを期待しつつ。

河村たかしを嫌いになっても、名古屋を嫌いにならないでほしい。

そして、この不祥事をキッカケに新しい名古屋が始まることを祈りつつ。


編集部より:この記事は千葉商科大学准教授、常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2021年8月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。