「われわれは歴史を背負って生きている」
こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
8月15日、終戦の日です。緊急事態宣言中につき、昨年は参加した戦没者追悼式は参加を見合わせ、靖国参拝も屋外の一般参拝のみに留めました。
昨年のブログ記事:
75回目の「終戦の日」に。靖国神社の参拝とともに、旧軍用墓地の整備にも注目・注力を
英霊に祈りを捧げ、平和への誓いを新たにするとともに、靖国参拝に留まらず旧軍用墓地の整備などにも引き続き力を入れてまいります。
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コロナや五輪の影響もあり、今年は戦争関連のドキュメンタリー報道が減ってしまっているような気がしますが、やはりこの時期はしっかりと歴史を振り返りたいもの。
というわけで、ステイホームの間に是非本を読みましょう。
猪瀬直樹さんの「昭和16年夏の敗戦」は稀代の傑作ですが、その続編・完結編である「昭和23年冬の暗号」を未読だったので、Kindle版にて読了。
現代と過去の描写を行き来しながら、東京裁判を巡る日付に隠されたメッセージと、それを巡る占領軍の暗闘の内幕に迫るノンフィクション。
近現代史の教育があまり熱心に行われない我が国では、敗戦はポツダム宣言を受けて粛々と受け入れられたようなイメージがありますが、もちろん簡単なことではなく。
とりわけ天皇陛下とその国体を維持するため、降伏を防ぐための陸軍クーデター計画も含めて様々な駆け引きが行われていました。
それは日本国内だけではなく、占領をスムーズに行うために天皇の存在を残したいマッカーサーたち占領軍と、天皇陛下を処罰したい「アメリカの世論」と他の戦勝国たちの衝突も激化。
天皇の存在を必至で擁護しつつも、マッカーサーたちは深遠に東京裁判の水面下でその「日付」に意味を込めた…。
当時の時代の輪郭を浮かび上がらせる、大作家・猪瀬直樹氏の面目躍如といった傑作です。
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特に本作は、30代~40代の若い世代が読むことを意識して書かれた作品とのこと。
「われわれは歴史を背負って生きている。そのことを認識して初めて、未来に目を向けることができるのである。」
あとがきに記された猪瀬氏の言葉です。
歴史に想いを馳せるために、終戦の日に黙祷を捧げ、それぞれが訪れるべき場所に足を運ぶのはやはり大事なことだと思います。
先人たちの想いを受け継ぎ、またこの子どもたちの笑顔と未来を守るために、全力に邁進していきたいと思います。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年8月15日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。