日本で更なる入国緩和策が取られるのか?

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令和3年9月27日に厚生労働省などからワクチン接種者に対する入国後待機措置の緩和が発表された。

ワクチン接種証明書保持者に対する入国後・帰国後の待機期間について

緩和内容は、もともと入国者全員に対して入国後14日間自宅等での待機を求められていたものを、ワクチン接種者に対しては10日目以降に自主的に受けた検査結果(当然検査費用は自己負担)を厚生労働省に届け出ることにより、以後の待機が免除される、という内容である。

私は厚生労働省がワクチン接種者に対し特別の緩和を認めることはないと考えていたので多少は予想外だったが、「実質的に意味のない」緩和であったことから、ここが厚生労働省が認められるぎりぎりの範囲なのだろうと感じた。

私の見解は9月3日に以下の記事で公開されている。

「ワクチン接種者のみの入国時隔離免除」は科学的根拠がない
経団連が「ワクチンパスポート」を活用して、ワクチン接種者に対する入国時の隔離免除を検討すべきだという提言をするというニュースが出た。 ワクチンで入国時の隔離免除を…経団連、政府に提言へ 私は、この提言には科学的根...

日本でワクチン接種者のみに隔離免除をさせる、というのは、日本の防疫の原則から外れる。だから私は絶対に認められないと思う。国境措置を緩めさせるためには、ワクチン接種の有無ではなく「ゼロコロナをやめよう」という要求をして、防疫方針を変えさせるしかないのだ。「ウイルス保有確率の低い人は、隔離なしで入国させよう」と訴える方が現実的なのだ。

今回の決定はここで書いた「防疫の原則から外れる」ことは間違いないのだが、そもそも14日間の隔離が必要だという科学的根拠はない。諸外国の実例から考えても10日で十分なのである。だから「ひと足先にワクチン接種者だけ10日間に短縮して様子を見る」という解釈をすれば「防疫の原則」のなかでの対応だと検疫当局が判断したのだろうと、私は勝手に理解しておく。当然、私は関係者の話は何も聞いていない。

そもそもワクチン接種者だけに入国後の隔離を免除することに対する科学的根拠はない。ワクチンを接種した人でも感染する可能性はあるからだ。検疫当局はここに最後までこだわると私は考えている。

それに対し政府は何故入国後の隔離を免除させようとするのか。防疫のためではなく、ワクチン接種者に対するメリットを与えようという根拠が中心になっていると感じられる。それでは検疫当局を押し切ることはできない、というのが、私の見立てである。

そうなれば、入国規制を緩めるためにはワクチン接種を条件にすることはできない。入国規制を緩めるには、前回の記事に書いた通り「ゼロコロナ政策」を見直すしかないのだ。

見直すために一番簡単な方法は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けをインフルエンザ並みに下げることである。そうすれば政府も「国内でインフルエンザ並みの対応の病気に、入国時だけ過剰な対応を取る必要はない」として検疫当局を押し切れるだろう。