細田さんが議長になるのはいいが、その後の清和会が大変だ
細田さんが衆議院議長に就任することが内定したようだが、清和政策研究会(清和会)は細田さんだから一つに纏まっていたようなもので、ここで安倍さんが入会して安倍派に衣替えしようとしても果たしてすんなりそうなるか分からないところがある。
安倍さんは最高顧問くらいの位置付けがいいと思うのだが、ご本人はやはり派閥の会長に就任して実権を振るいたいのかしら。
問題は、高市早苗さんの入会を認めるかどうか。
万一入会を認めたら、派閥の中に大きな亀裂が出来るだろうから、さすがの安倍さんも高市早苗さんの入会には二の足を踏むはずだ。
安倍さんが派閥の長になっても大したことは出来ない。
表向き何も言わなくとも、腹に一物も二物も持っている人が今は多いはずである。
安倍さんの政治生命は、そんなに長くない。
総裁選に出たい人が派内には何人もおられるのだから、安倍さんはそういう問題からは出来るだけ遠いところにいた方がいいはずである。
岸田さんも茂木さんも結構したたかである。
安倍さんや高市早苗さんが変な動きをすると、思いがけないところから火の手が上がりそうだ。
次は自民党内で新たな戦いが始まるのだろう
血みどろの戦いになるかならないかはまだ分からないが、自民党の中で新たな戦いが始まることは確実である。
岸田さんが総裁選に出た時以上に大きな戦いにはなる。
岸田さんも勝負に出たが、岸田さんよりも大きな勝負に出たのは林芳正氏だったろうと思っている。
何しろ参議院議員を辞任して、衆議院選挙に無所属で立候補することを決意したのだから、これも崖から飛び降りるような決断だったと言っていい。
都知事選挙に出ることを決めた小池さんほどのものではないだろうが、それでも並みの決意ではなかったはずだ。
安倍さんが総理大臣を続けていたら、さすがの林芳正氏もこういう決断は出来なかっただろう。
林芳正氏には、明らかに時が味方している。
他方の安倍さんは、どうか。
天の時、人の和、地の利のいずれにおいても、林芳正氏が優っているな、というのが私の見立てなのだが、いずれ自民党の中で生き残りをかけた壮絶な戦いが始まることは必至である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年11月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。