「ネガティブ・ケイパビリティ」の必要性

野北 和宏

この企画「3分間で学ぶ/研究者として成功するために知っておきたい格言」も二年目に突入しました。このコーナーは若き(実年齢だけではなく、精神年齢も)研究者と研究者の卵の方々向けへの「研究者の格言」コーナーだったのですが、タイトルを「3分間で学ぶ/研究者として成功するための自戒の言」と変更し、心機一転「自戒」を前面にだすことにしました。

今回も、黒坂岳央(くろさか たけを)さんのアゴラの以下の記事を読んで、研究者としての自戒の念をここで告白します。

「一流起業家の「ケタ外れな行動力」の正体」

一流起業家の「ケタ外れな行動力」の正体
黒坂岳央(くろさか たけを)です。 極めて短期間にビジネスを成功裏に導く一流起業家。彼らを見ていると、本当に同じ人間なのかと思わされるほどの圧倒的な行動力を持っている。 筆者は起業したての頃、彼らとビジネス取引をする中で...

そこでは、「Negative Capability(負の受容力)」を紹介されています。つまり、それは、「不確実性、不透明性に耐える力」であるとしています。

研究も今は理解できない事象でも、不可思議さや神秘さに対して拙速に解決さを見出すのではなく、興味を抱いてその宙吊りの状態に耐えることが重要な気がします。

実は、前回アゴラでも紹介していただいた、

【研究者の書評】與那覇 潤(著)「歴史なき時代に 私たちが失ったもの 取り戻すもの」

【研究者の書評】與那覇 潤(著)「歴史なき時代に 私たちが失ったもの 取り戻すもの」
言論プラットフォーム アゴラの記事で、與那覇 潤さんの呉座勇一さんに関するオープンレター問題(?)に関する一連の記事を読み返しています。 例えば「オープンレター・ディストピアを排す:呉座勇一氏の日文研「解職」訴訟から考える・完」 ...

の中で、このネガティブ・ケイパビリティに関する本を紹介されていたので、それを読んでいる最中でした。

帚木蓬生(著)「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

この本は別の機会に書評として動画を作ろうと思っています。

動画のノギタ教授は、豪州クイーンズランド大学・機械鉱山工学部内の日本スペリア電子材料製造研究センター(NS CMEM)で教授・センター長を務めています。