ついに専門家会議も認めざるを得なくなった
コロナ「第7波」、なぜ下火に? ワクチン・感染免疫が奏功か―冬にインフル同時流行も
行動制限がない中の急減について、同組織座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は「ワクチンと感染による、一過性の集団的な免疫が大きく影響した可能性がある」と指摘。
と認めました。
実はこれ、わたしと元自衛隊の防疫部隊を創られた中村先生が1年も前から言っていた「山火事理論」そのものです。
コロナはデルタ以前はどうしてかなり少ない感染者数でピークアウトしてきたのか。
コレを唯一説明できる山火事理論の前提は「かかりやすい人とかかりにくい人がいる」というのが基本になります。従来の感染症の概念では全ての人が等しくかかるという事でしたので、この理論を提唱したときは「素人が」とかなり馬鹿にされました。特に岩田先生には・・・w
そもそも山火事理論とは・・・
以下は私が立てた仮説です。
●かかりやすい人たちがあらかたかかると収束に向かう
※デルタ以前はかかりやすい人の比率が非常に低かったから罹患者が少なかった。(マスクや手洗いのせいではなく、そもそも日本人の多くになんらかの抵抗力があったから罹患しにくかった)。よって死者も少なかった。
●かかりやすいかどうかは、自然感染、ワクチン、そして元から持っていたHLAなどの抗体による
デルタ以前までは東アジアの人たちが罹患しにくい理由をBCGやもともと別のコロナに罹患していたからという仮説もありましたが、それならオミクロンでほぼ全員が罹患するような事態が説明できません。日本の最高峰の科学技術研究機関である理科学研究所がコロナウイルスの感染を阻害していたのは日本人が多く持つLHA24という白血球の成分であると発表しています。
新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ記憶免疫キラーT細胞-体内に存在するもう一つの防御部隊-
日本人のCOVID-19感染者数や死亡者数の割合は、欧米と比べて低いことが知られていますが、その根拠は明確ではありません。この理由を探るため、本研究では日本人に多いタイプのキラーT細胞が認識する抗原部位を探索し、実際に多くの人が反応する部位を同定することに成功しました。また、SARS-CoV-2に対する記憶免疫キラーT細胞の反応が、日本人では季節コロナウイルスとの交差反応性が高いことが分かりました。
が、このHLA24の対コロナ能力はデルタで低下します。
新型コロナウイルスのデルタ株は、日本人の免疫から逃れる変異を持つ
HLA-A24はヒト白血球高原(HLA)の1種で、日本人の約60%が保有する。今回の研究では、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の感染受容体結合部位が、HLA-A24により強く認識されることを実証した。
また、75万配列以上の新型コロナウイルス流行株の配列解析から、2020年にデンマークで流行したY453F変異と、世界中で流行が続くデルタ株(インド株)とイプシロン株(カリフォルニア株)のL452R変異というアミノ酸変異を見出した。これらの変異では、HLA-A24に認識されるスパイクタンパク質の部位で変異が生じていることを確認した。
Y453F変異とL452R変異は、どちらも新型コロナウイルスの感染受容体に結合する領域における変異だ。流行中のL452R変異は、HLA-A24からの逃避に加え、感染受容体のACE2への結合性を高める。さらに、ウイルスの膜融合性を高めることで、感染力が増強することが分かった。
HLA24は日本人の60%が持つ。つまりもともと日本人の60%は新型コロナに感染しづらかった。
↓
デルタでその機能が低下し、オミクロンではほぼ消失した。であれば急激にデルタから感染の規模が大きくなり、オミクロンではほとんどの人が罹患したことが説明できます。
↓
東京は今年になって250万人が陽性判定。無症状のみの市中無料検査では陽性率7%が1ヶ月続いた事から見て、ほとんどの都民が感染し、その多くが無症状だったと推測できます(上海は全員検査で無症状90%)。BA5では日本は世界有数の感染率でした。
この理研の発表は、国の最高研究機関であるのにもかかわらずニュースでさらりと放送されただけで殆どの医者、専門家は完全に黙殺しています。コレを認めてしまうといままでの「日本でコロナ患者が少なかったのはマスク、手洗いなど感染対策のおかげ」という自分たちの主張が完全崩壊してしまうからでしょう。つまり専門家としてのメンツがデータや科学を否定しているのです。
いままで専門家はピークアウトをどのように説明していたか
「マイクをぴちっと付けたから」
(北村先生) 苦し紛れにもほどがある
「報道に怯えて外出を控える人が増えたから」
ピークアウトのあとに外出が増えてもリバウンドしないのは当の専門家会議の資料で明らかなのでこれは理論崩壊
↑仮に人流が減ったのでピークアウトしたのであれば、人流が増えたら増加に転じないと因果関係はありません。
「ワクチン効果」
※デルタの時にそういう医者がたくさんいましたが、デルタのピークアウト時はワクチン派高齢者しか行き渡っておらず、逆に収束速度が一番早かったのはワクチン未接種の若年層だったので論破。
というデータにも全くない個人の感想でその理由を説明してきた感染症の専門家ですが、ついに1年を経過して厚生労働省専門家組織が渋々認めているのは、
1. 人流は収束に関係ない
2. マスクも関係ない(マスクしたからとはもうひと言も言わない)
3. 終息に必要なのは自然感染とワクチン
という私が主張してきた仮説のまんまです。この山火事理論以外に説明できるならしてくださいと言い続けて1年かかりました。メンツのためだけにここまで引っ張って経済はもうガタガタです。
これからはこうなるべき
1. 人流制限はもうない
岩田プロはデルタの時に「ロックダウンしないとピークアウトしない」といい切っていましたし、西浦関は「五輪で日本は修羅の国になる」と言ってましたけど全くそうはなりませんでした。専門家会議ははっきりと第7波では人流制限はなくても収束した事を認めました。人々が自主的に人流制限したということもありません。従って今後は感染を収束するために人流制限をしたり、ましてやロックダウンなどあり得ない話になりました。
2. みんなで早くかかったほうがすぐに流行が終わる
検査して陽性なら無症状でも隔離、みたいなことをしなければあっという間に感染は広がり、すぐに収束に向かいます。第7波では1ヶ月かからなかったのですが、これが2週間ならもっと早く終わります。アメリカ人などはこういう考え方です。
大阪の第7波のデータですが、自然感染とワクチンで重症化率、死亡率は大きく現象。若者はただの風邪で全年代に渡って致死率も死亡率も低下。
BA5では大阪府の詳細データ見ますと60代以上はワクチンの接種回数が多いほど明確に重症化率と致死率が下がっている。
60代以上はワクチン打って下の世代は普通に生活する
という、欧米先進国の方法がもっとも正しいと思われます。日本以外はとっくにそうしています。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年9月21日の記事より転載させていただきました。