今年も残り僅かになりましたが、大きな政治的イベントとして、参議院議員選挙があったことを思い出す方もいらっしゃるでしょう。この選挙で新しく政治の世界に足を踏み入れた方も数多くいます。
この連載では、政策を変えていくための様々なtipsを伝えてきましたが、政治家や官僚になる、というのも政策づくりに関わるための一つの方法です。
今回は、基礎自治体から国政まであまたある選挙の特徴や、選挙制度の違いを踏まえた選挙戦略、選挙に出た後の人生がどうなるかなど、政治家になって政策に影響を与えるということについて改めて考えます。
選挙に落ちた後のその後の活動
選挙に出て、議員として政策を変えていきたい、という人は多いでしょうが、選挙に出た後の仕事などその後がどうなるかが不安で第一歩を踏み出せない人もいるかと思います。今回は選挙に落選した後の候補者の方々がどんな活動をしているのかをいくつか調べてみました。
政策専門家として活動するパターン
参議院選挙に自民党から比例代表の候補として出馬され、20,638票を得たものの落選された向山淳さん。三菱商事を経て、日本に夫を残し、0歳の娘と二人でハーバード大学公共政策大学院に留学した経験を持つ方で、ハーバード大学院留学後に、政治の道を志し、2022年7月に投開票された参議院議員選挙の自民党比例代表候補として選出されました。
※留学記:おむつと涙とハーバード
向山さんの場合は、選挙後、ご自身の政策知識を活かした活動をされています。2022年の12月に公表された「web3政策に関する中間提言」で、自民党デジタル社会推進本部web3PTのメンバーとして検討に関わっていることが、明らかになっています。
また、独立系シンクタンク、アジア・パシフィック・イニシアティブでも主任客員研究員として仕事をされています。
選挙に落選後も、分野の専門家として活躍されるケースがあるという一例です。
政党の選挙区支部長として活動するケース
将来の選挙出馬を見越して、政党の選挙区支部長として活動されるケースもあります。2022年の参議院選挙の選挙区候補として出馬され、253,234票を得たものの、落選された深作ヘススさんは、神奈川19区の衆議院議員選挙の候補者として決定し、引き続き活動されています。
大学などで職を得るケース
他には落選後、大学で教鞭をとったりするケースもあります。立憲民主党の議員を務めた山内 康一さんは2014年の衆議院議員選挙に落選後、北海道大学大学院の非常勤講師として一時期働いていました。
(執筆:西川貴清 監修:千正康裕)
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編集部より:この記事は元厚生労働省、千正康裕氏(株式会社千正組代表取締役)のnote 2022年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。