「パレスティナ紛争は、どっちが悪いの?」と単純に聞かれたら、どう答えるべきかということをきちんとまとめたいが、少し仮案をつくってFacebookで投稿したら非常に評判がよかったのでアゴラ読者にも提供する。いただいたコメントもよいものが多かったのでぜひ覗いてみてほしい。
- そもそもパレスティナにユダヤ人国家を創りたいとユダヤ人が望むのは自由だが、すでに住んでいるパレスティナ人の了解をとってはじめて許されるはずだ。
- だから、シオニズム運動が始まった頃も、多くの人はウガンダにとか別の土地にユダヤ人国家を創ることにしてはどうかといっていたが過激派は諦めなかった。
- ところが、第一次世界大戦中に、英国がパレスティナにユダヤ人国家をつくることを容認する約束をしてしまったこともあり、移民が加速し、過激な国家建設運動も始まり、「テロ」も繰り返した。
- 第二次世界大戦後に、イスラエル国家の建国が強行され、英国はそれを追認し、多くの国がイスラエルの行為を批判しつつ国家承認した。
- 四度の中東戦争を経て、イスラエルとパレスティナの二国家共存というのが、国際社会の多くが認める方向となり、パレスティナ自治政府もできた(オスロ合意)。これにより、イスラエルもパレスティナもいずれも過去にテロリストであろうがなかろうが合法的存在になった。
- 和平合意をどちらも破るようなことをしているが、ヨルダン川西岸へのユダヤ人入植を進めたり、エルサレム神殿の丘での狼藉など和平合意をより尊重していないのはイスラエル側であることは確か。
- 今回のハマスによるテロは許せないが、これを機にイスラエルが行きすぎた報復をすること、とくに、それが一般市民を巻き込むことを容認する理由にはならない。
番外:ハマスはイスラエルがPLO主流派に対抗させるために育てたものとフランスのテレビニュースでは解説していた。まさにそのとおりなのである。日本のテレビは放送しないだろうが。
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