現役世代に負担を押し付ける「支援金」:世代対立を助長する政府与党

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

少子化対策財源にあてる「支援金」というトンデモ制度について、その詳細が徐々に明らかになってきました。

少子化「支援金」徴収、負担軽減 低所得者2600万人、政府検討
https://news.yahoo.co.jp/articles/15d9a40f78889bd61ac80c98cc5d07385e3f1262

>政府は、少子化対策の財源に充てるため、社会保険料に上乗せして徴収する「支援金」制度に関し、低所得者の負担軽減措置を設ける方針を固めた。公的医療保険の仕組みを準用し、自営業者や無職の人、75歳以上の後期高齢者らのうち約2600万人を対象とする案が検討されている。

政府お得意の「低所得者」への配慮ですが、低所得世帯への給付の時から散々指摘をしてきた通り、ここには十分な資産を保有する高齢者も多数含まれています

政府が検討している「少子化対策「支援金」」で負担軽減される低所得者2600万人とは誰か?(島澤諭)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/885f1eb8fa6f1c4b8246c1ce03d89e6f51061d54

現役世代の社会保険料負担が重すぎて、結婚や出産、子育ての余裕が奪われているという少子化問題の本丸を放置したまま、なぜ敢えて、現役世代から取って現役世代に配る少子化対策を実施しようとするのか(中略)

>結局、高齢者の票を気にするあまり、全世代で少子化の財源を負担するという当初の目的を忘れ、住民税非課税世帯という名目で高齢世帯への給付金バラマキを正当化したのと同じ手口を踏襲しているのだと言えるでしょう。
(上記記事より抜粋)

経済学者の島澤教授も厳しく指摘をしている通り、「全世代で子育て支援をする」などというのは建前に過ぎず、「低所得者への配慮」を言い訳として現役世代に負担を押し付けているわけです。

こうした点から少子化対策の「支援金制度」には断固反対である旨をポストしたところ、

「本当に生活が苦しい高齢者もいるのに、見殺しにするつもりか」
「音喜多や維新は世代間の分断を煽っている!」

という批判コメントがつきましたが、これぞまさに政府与党の思惑通りの反応だなと。

政府与党からすれば、このように捉えてくれる人々がいることに腹の中でニンマリしていることでしょう。

本当に生活が苦しい人への負担軽減に反対する人はいませんし、今回私が反対しているのはあくまで理不尽な「支援金」制度と設計そのものです。

・少子化対策、子育て支援と言いながら、その当事者である現役世代の負担が増える設計にどういうわけか突き進んでいる
・いま政府が把握している「低所得者」という定義では、明らかに真の生活困窮者が捕捉できない

ゆえに現役世代が不利になることがわかっているのに、その低所得者支援を大義名分にして、世代間格差を助長しようとしている

ことが大問題なわけです。

「高齢者を見殺しにする気か!」という主張は、この問題の本質から目を背けさせるばかりか、むしろ「低所得者支援」を建前に世代間格差を助長しているのは政府与党の方であるという事実を覆い隠すことに繋がっています。

しかし私の下記のポストには批判もある一方で、これまでにはないほど応援や激励のコメントも殺到しています。

「弱者支援」という巧妙な外面をまといながら、真の弱者である現役世代を虐げているのは誰なのか。世代間対立を創り出しているのはどちらなのか。

現役世代を中心に、多くの方は気づきつつありますし、事程左様に現役世代の社会保険料負担はもう限界です。

この理不尽すぎる支援金制度はなんとしても撤回に追いこんでいきたいと考えておりますでの、ぜひ引き続きご支援のほど宜しくお願い致します。

それでは、また明日。

maroke/iStock


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年11月20日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。