政府の国家戦略特区ワーキンググループの座長代理を務めた原英史氏が、特区を巡る毎日新聞の報道に対し、名誉棄損の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は双方の上告を受理しない決定をしました。これにより原氏の勝訴が確定しました。また、森ゆうこ前議員との名誉毀損訴訟についても、上告が棄却され原氏の勝訴が確定しました。
毎日新聞は、特区の提案を検討していた法人が原氏と面会し、会食費を「法人側が負担した」などと報道していました。「法人側が費用を負担したと裏付けるような取材をしたと認めるに足りる証拠はない」などとして真実性を否定し、原氏への名誉毀損にあたると判断しました。
そして、森ゆうこ元議員(立憲民主党・元参議院議員)との名誉毀損訴訟についても、上告が棄却されました。これにより両裁判での原氏の勝訴が確定しました。
毎日新聞は2019年6月に原氏に関する記事を掲載しています。その際、森元議員は自身のSNSなどに、記事のURLや原氏の自宅住所を投稿していました。東京地裁は、森元議員側に証拠を提示する必要があると指摘していました。
東京地裁は森裕子参院議員に賠償命令 戦略特区WG名誉毀損 産経新聞 2022/3/18
また、森元議員は2019年の国会の質疑で「原氏と密接な関係にある会社が、特区提案者からお金を受けてコンサル業務をしていた」「国家公務員だったら、あっせん利得、収賄で刑罰を受ける」などと発言していました。しかし、国会内でなされた発言は免責特権で守られ、原氏は訴訟もできませんでした。
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参考:毎日新聞が執拗に続ける「イジメ報道」について考える 岸 博幸ダイヤモンドオンライン
原英史氏が毎日を名誉毀損で訴えた損害賠償訴訟が原氏の勝訴で確定しました。
ただし、マスコミと国会議員に対する裁判は膨大な時間と労力がかかりました。毎日新聞はこの事実を報じ報道に至った過程を検証すべきですが、今までの経緯からもそれは望み薄です。
一連の訴訟は、すべて原氏の勝訴で終結しましたが、毎日新聞の誤った報道とそれに拠った国会議員の個人への不当なバッシングは許されてはいけません。
参考:毎日新聞・森ゆうこ前議員の両訴訟で勝訴確定 アゴラ 2024/1/11