こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
どこまでも官僚や関係者の負担を考えない、永田町・政界の非常識
結局、3月1日の衆議院は0時前で散会となりました。こうした深夜国会で多くの関係者に残業を強いるのは、もちろん非常識中の非常識です。
この一連の日程闘争は予算が自然成立する「30日ルール」の期限を突破するかどうかという点で争われているわけですが、その是非と今日のフィリバスターについては動画で述べた&下記の記事の通りとして。
維新・音喜多駿氏 立憲・山井和則氏の過去最長3時間の演説に「お付き合いできない」
ちょっと違った角度からコメントを残しておくと、こうした状況の中、参院自民党は
「4日(月)から速やかに、参院での予算審議(質問)スタートさせる」
ことを、2日(土)未明現在でもなお主張しているようです。
今から月曜日の質疑が立てば、議員たちはこれから質問通告です。国会対策に関係する官僚は全員、今日明日の深夜残業と休日出勤が確定します。
4日(月)に仕切り直して、5日(火)から参院予算委員会質疑をスタートすればこんな負担は生じないのに、謎になんとしても間髪入れずに予算審議を始めようとする自民党の古い感覚、まったく理解ができません。
とりわけ予算が自然成立すれば(その可能性は高い)、そんなに急いで参院で審議に入る理由もないのに、参議院の予算日程すら盾にとって日程闘争が行われているようです。
こんな駆け引きをやっているようでは、参議院の「良識」もたかが知れるというもの。
日程闘争なき国会運営を目指して、政治改革が必要不可欠だと改めて感じる一夜でした。(2024.3.1)
立憲民主党によるフィリバスター2連発後、3月2日(土)の国会運びはどうなる?
今日が予算の自然成立「30日ルール」のデッドラインとなる3月2日です。
私も4日(月)から参院予算委員会が始まる場合に備えて、早朝から国会に向かっています。議員だけなら良いですが、これに巻き込まれる官僚・関係者の負担はいかばかりか…。
最終日にもつれ込んだ衆院予算採決は、2つの展開が考えられます。
一つはこれから衆院予算委員会のラスト集中審議→締めくくり総括質疑が行われた後、少しゴタゴタしつつも予算を採決して本日中に終了(妥協決着)。
下馬評ではおおむね、このような決着になるだろうと予想されています。
もう一方のルートは、予算質疑後に各委員長や国務大臣、そして最後は内閣総理大臣にまで解任決議案・不信任決議案を次々に突きつけて、趣旨説明ではフィリバスターを繰り返し、無理やり深夜0時を迎えてデッドラインを超えさせる展開です(強行決着)。
もはやこの決断は、野党第一党である立憲民主党の舵取りにほぼ委ねられている状態です。
後者の強行決着・深夜国会再びルートを突き進むなら、その日程闘争の姿勢には凄まじい批判が起こるでしょう。
そもそも予算審議の日程が窮屈になったのは自民党側の責任が大きいとはいえ、さすがにこのような日程闘争には共産党以外の主要野党は後ろ向きな姿勢を示しており、貫徹できるかは不透明です。
一方で、腰折れして本日中の採決を許容する(不信任連発→フィリバスターはもうやらない)のであれば、昨日からの深夜国会・フィリバスターは一体なんのためだったの?ということになります。
野党第一党である立憲民主党の国対戦略が最終どちらに向かうのか、もはや外野からはまったくわかりません。
自民党に対する怒りから、国民は今回ばかりはこの日程闘争「強行ルート」にも理解を示すのかもしれないし、
国民民主党の代表や幹事長が指摘するように、古い手法で関係者の負担を増やすやり方には反発が起こって「潮目」が変わるのかもしれない。
案外と今日が、次回の解散総選挙の結果を左右する分水嶺になるような予感もします。
私個人としては、結局立憲は「強行ルート」を走り切るほどの腹が括れておらず、やりきろうとすれば党内からも批判の声があがってバラバラになり、結局は「妥協ルート」で決着するのではないかと睨んでいます。
追い詰められているのは自民党ではなく、むしろ野党第一党である立憲民主党とも見えますが、この予想が覆されるのかどうか。
週明けの予算委員会の準備を進めつつ、衆議院の行方に注視いたします。
上記は3月2日(土)早朝時点での備忘録として。(2024.3.2)
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年3月1日・2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。