「初任給上げ」の影響で中堅社員の賃金が伸び悩む深刻さ

2024年春闘の平均賃上げ率は5.17%となり、23年を大きく上回りました。東証プライム上場企業では86.8%が新入社員の初任給を引き上げ、前年の70.7%から増加しています。一方で、30代後半から50代前半の賃金は伸び悩んでおり、大企業では特に低下しています。

しかし、新卒社員の初任給アップは彼らにメリットですが、中堅社員のモチベーション低下や離職を招くリスクがあります。特に大企業では若手の賃金が増加する一方で、中堅層の賃金は減少しており、不公平感が高まっています。

企業は人件費を抑えつつ若手を優遇しており、中堅社員のモチベーション低下と離職率の上昇が懸念されています。労働力人口は減少が見込まれ、企業は人材確保が一層困難になる見通しです。

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いままで賃上げできなかったのはなんだったのかという疑問の声が多く聞かれます。

やる気も能力もある若手に正当な対価を払うのは当たり前ですが、今回の賃上げはそれを反映したものなのでしょうか。

しかし、初任給を上げた分、中堅社員にしわ寄せがいく会社も多いようです。

とくにロスジェネ=氷河期世代はいつまでたっても報われないようです。

残念ながら氷河期世代が報われることは永遠にないように思われます。

新卒一括採用の弊害は大きくなっていますが改められる兆しはないようです。

そんな中で中堅社員の葛藤は大きいと思います。

労働者と使用者の騙し合いはこれからも続きそうです。