黒坂岳央です。
日経新聞に衝撃の記事が掲載された。「20代半ばから60歳までの代謝はほとんど変化しない」というものである。
中年太り「代謝」にあらず 厚労省も見直した改善策とはhttps://t.co/NV8jNZPgmd
「20代半ばから60歳まで代謝はほぼ変化せず」。21年発表の論文は、これまでの通説に異を唱えました。ではなぜ年を取ると太るのか。原因や対策を聞きました。 pic.twitter.com/pCZfyCtkO1
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) September 12, 2024
しかし、現実として20代まではほっそりした体系の人も、多くが40代以降にお腹の肉をつまめる状態になっている。これはどう説明するのか?という感覚にさせられる。詳細は記事の内容を読んでいただければと思うが、個人的な見解も含めて取り上げたい。
肥満の主要因は食べ過ぎと運動不足
結論から言えば、中年太りの最大の原因は食べ過ぎと運動不足にある。「若い頃と同じくらいしか食べてないのに」みたいな意見があるが、本人に実感がないだけで原因はこの一方、もしくはどちらかである。
誰しも学生時代までは何かと運動する機会に恵まれ、親が食事を作るので栄養バランスもそれなりに考慮されていた事が多い。しかし、社会人になって仕事に忙しくなると状況は変わる。
自分自身も会社員をしていた頃、一時期体重が6kgくらい太ってパッと見で太っちょになったのでよく分かるのだが、忙しい仕事をすると炭水化物と脂質と糖質が多くなる。また、早食い、やけ食いも増えて明確に食事の「質」が悪化してしまう。食べ過ぎ、というのは単に分量の問題だけでなく、質も影響する。野菜たっぷりの一汁三菜と油ギトギトの牛丼とでは同じ重量を食べても体重に与える影響は全く違う。
そして運動不足だ。学生時代は部活や休日の外出が多かった人も、社会人になると運動しなくなる。特にリモートワークを始めたことで内臓脂肪を一気に溜め込んでしまった人もいるだろう。
記事の中には他にも筋肉の質の低下や、褐色脂肪細胞の減少も挙げられているが、あくまで「主要因」は食べ過ぎと運動不足だろう。
現実的な具体策は?
中年太りを解決するには、食べ過ぎと運動不足をなんとかすればいい。そんなことはわかっているが、継続の意思が弱く時間も限られている、そのような人は多いはずだ。そこでここからは筆者が過去にやってきて非常に効果的だった対策を取り上げたい。
1つ目は毎日体重を測ることだ。これをすると目に見えて変化を感じられる。食べすぎた翌日は一気に体重が増加するので、「今日は少し控えめにしよう」と分量の調節ができる。また、長年体重に乗っていれば「食後のあと少しのデザート」をやめれば、確実に減量できるなど「勘所」がわかってくる。
2つ目はウォーキングだ。最近、自分は毎日30分歩き、30分エアロバイクを漕ぐようにしており、必ず8000歩を稼ぐようにしている。運動不足の人は大層な運動などしなくても、毎日8000歩歩けばいい。意思が弱いという人は、毎日の通勤経路を1駅分遠くに歩けば歩数を稼ぐことができるだろう。
3つ目は地中海ダイエットである。以前、食後2分間歩く「地中海ダイエット」がすごすぎたという過去記事で書いたことがあったが、食後にウォーキングをするのだ。これをすると太りにくいだけでなく、血糖値の急上昇を抑え、その他様々なメリットがあるとアメリカのニュースメディアCNNとNew York Timesで話題になっていた。自分自身もこれを毎日実践していて、食べたらそのままウォーキングをするようにしている。
4つ目は筋トレである。これはかなり強い意志力を必要とするので、上の3つより難易度は高い。しかし、実践できれば非常に効果的だ。自分はパーソナルトレーナーをつけて筋トレをしているが、筋トレするようになると自分の筋肉を育てる過程で「筋肉に悪いことはしたくない」という気持ちが非常に強くなる。お酒なんて一口も飲む気になれず、タンパク質不足が気になり、旅行へ行ってもついつい早起きして、ホテルのジムでダンベルを持ち上げてしまう。筋トレをすると食事の内容がこれまで以上に気になるので、暴飲暴食ができなくなる。
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新たな論文が出たことで「もう中年になったから太ってしまうのは仕方がないね」と代謝の低下を言い訳にしていた人も、これからは言い訳ができなくなってしまった。中年期からも体系を整えることは十分可能だ。体系は食事と運動でどうとでもできるので、まずは日々の習慣にメスをいれることをしてみよう。
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