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Shaiith/iStock
出口里佐です。
色々な出来事があったミラノを後にして、ミラノ中央駅から高速列車の一等車でまずはフィレンツェまで。一等車はSilenzioという、静かな車両を予約しました。ドイツなどでも長距離列車はQuiet Areaを選べて、少し眠って休みたいとか、集中して仕事をしたいというときは便利ですね。
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ミラノ中央駅からフィレンツェまでは、一等車で静かな車両Silenzioを予約
1時間ほどの待ち時間の後、ローカル線でアッシジに向かいました。一等車では、クッキー2種と飲み物(ミネラルウォーターとコーヒー)がつきました。
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一等車では、クッキー2種、ミネラルウォーター、コーヒー付き
フィレンツェではちょうどお昼時でしたので、フォカッチャ(生ハム、ルッコラ、トマト、グラノパダーノチーズ)のサンドイッチとカプチーノ(12.5ユーロ、2,124円)を駅売店で購入。もちろん、サンドイッチは温めてもらいました。
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フィレンツェ駅のスタンドで、フォカッチャサンドとカプチーノを購入
塩とオリーブオイルが効いたフォカッチャ、温めてもらったのでチーズも少し溶けている感じが好きです。ベンチが無かったので、端っこのホームの壁の近くに立って、むしゃむしゃ。お行儀は気にしていられません。
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フィレンツェ駅ホームの端っこで。
10年近く前、フィレンツェに3週間滞在して、マンマのお料理を習ったことがありました。イタリアの中では親しみのある街です。今回は通過するだけですが、またゆっくり滞在して、ウフィツィ美術館やサンマルコ美術館など巡りつつ、美味しいトスカーナ料理もいただきたいです。
この日の目的地アッシジは、初めて訪れた時から不思議と私の前世はここに住んでいたんではないかと思うくらい、しっくり来る街です。そのため、数年に一度は、同じホテルのウンブリア渓谷が見える側の部屋(バレービューというそうです)に泊まりに行きます。
ホテルは、オテル フォンテベッラ。特に豪華ではないのですが、窓から見える景色(私はこの景色をPCの壁紙にしているくらいお気に入りです)、時々聴こえてくる大聖堂の鐘の音、小鳥のさえずりなどは、もうここに何もせず数日ぼんやりしていたいと思うほどです。今回は、日程の関係で、たった1泊。次回はせめて2泊したいです。
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オテル フォンテベッラのバレービューの部屋から。お天気が良ければ、もっと遠くまでウンブリア渓谷が一望です。
このホテルのレストランはかつて、ポルチーニ茸の手打ちパスタがこの上なく美味しくて、2泊したときは、毎晩食べていたくらいでした。しかし昨年コロナ禍後、初めて来たとき、シェフが変わっていて、球体料理などのコンテンポラリーな感じになっていて、これはこれで良いのでしょうが私の食べたいものではなくて残念でした。
仕方がないので、翌日アッシジの街を歩きながら、ランチタイムに素朴なパスタを出していそうなトラットリアを探したら、ありました!
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Trattoria Degli Umbriの正面
街の中心部、コムーネ広場の外れに良さげな食堂、Trattoria Degli Umbri。食いしん坊の直感で入ったら大当たり。ポルチーニ茸ではないですが、黒トリュフが山盛り入っている、手打ちタリアッテレが、なんとフライパンをお皿代わりに出してくれる、豪快なお店です。今回もそのお店に、宿泊した翌日のランチに伺いました。
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野菜のブルスケッタ(キャラメリゼした玉ねぎ、黒トリュフと水牛のチーズ、トマト、アボカド?)
パスタの前に、前菜として、パンの上にアボカドのペーストや、水牛モッツァレラとトリュフ、ペコリーノチーズ、キャラメリゼした玉ねぎ、トマトなどを載せた野菜のブルスケッタ(オープンサンド)もお願いしました。昨年食べてみて美味しかったのです。アボカドのペーストの下には、オリーブオイルと薄く蜂蜜も塗られていて、それがとても美味しくて、家に帰ってから、再現したものを何度も作って、ホームパーティで出しているほど気に入っています。
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黒トリュフの手打ちタリアッテレ。16ユーロ。
パスタは、今回も黒トリュフのタリアッテレ(16ユーロ、2,704円)をお願いしました。やはりフライパンごと登場したのですが、黒トリュフが昨年は山盛りで、スライサーでスライスしたのがそのまま入っていたはずが、今回は細切りと微塵切りというか、黒ゴマの様に、点々と細かく散らされて少し残念でした。しかし味と香りは、十分あったので良しとします。
黒トリュフの産地なので、日本よりはリーズナブルなお値段でいただけるのですが、それでも不作で値段が上がって、たくさん使えなくなったのかもしれません。会計は、桃のジュースとガス無のミネラルウォーター、コーヒーも入れて、合計34.5ユーロ(5,854円)。
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夜のアッシジは、ライトアップされて昼とはまた違った表情。
こんな面白顔の水飲み場のレリーフを見つけて、ディナーからの帰り道も楽しい。
泊まった日のディナーも別のお店に行きましたが、以前の様に美味しいとは思えなく、完食出来なかったので、ここでは紹介しません。ランチのお店にディナーも行けば良かったと後悔したほどです。
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アッシジは坂の街。上の道と下の道を繋ぐ階段。途中にアーチがあるのもお気に入り。
ホテルの朝ごはんはまあまあ美味しいので、朝食だけホテル、その他は外で食べるのがおすすめです。
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オテル フォンテベッラ、充実の朝食。蜂蜜の巣、チーズの塊は珍しい。パンはトーストも出来ます。イタリアなので朝からケーキも。
ご紹介したほかにも以前友人と訪ねて美味しかったお店がありましたが、詳細を覚えていないので、また見つけたらお知らせします。
ディナーの前に、聖フランチェスコ大聖堂のジオットによる、フレスコ画を観に行きました。アッシジに来ると必ず行くところです。
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聖フランチェスコ大聖堂。二階部分の遠景。雨上がりで幻想的。
イタリアのツアーで、アッシジが入っていると、必ずバスで途中下車して訪れる場所です。信者でなくても、中に入ることが出来ますし、一階でミサを見学することも出来ます。ジオットの聖フランチェスコの物語は大聖堂二階にあるので、二階の入り口から入ります。大聖堂の中でフレスコ画を観ていると、信者でなくても厳かな気持ちになります。
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聖フランチェスコ大聖堂の二階からみたところ。
聖フランチェスコ大聖堂の二階を出て、少し歩くと最初に見える建物にレストラン兼お菓子屋さんがありました。そこで美味しそうな、ババオラム(4ユーロ、676円)を見つけたので、おやつとして購入して持ち帰りしました。ホテルの部屋にあったコーヒーと一緒にいただきました。イタリアらしく、少し甘めでしたが、美味しかったです。
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聖フランチェスコ大聖堂に近いレストラン兼お菓子屋さんのショーケース。
左下のババオラムを購入。
アッシジでは素朴な食べ物が私は一番美味しいと思っています。産地なので、トリュフ専門店では、黒トリュフ入りのサラミや美味しそうなオリーブオイルが販売されてました。買いたかったですが、サラミなど肉の加工品は日本に持ち帰り出来ないので残念です。
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トリュフの香りのオリーブオイル、トリュフ入りサラミなど、トリュフの専門店。
買いたかったけど、我慢。
アッシジに1泊して、ランチの後、列車でローマに向かいました。
(ローマ編に続く)
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