韓国捜査当局が尹錫悦大統領の拘束令状の執行を断念

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳」を宣言したことをめぐり、内乱首謀の疑いで合同捜査本部が拘束令状を執行しようとしました。3日朝、捜査官らがソウル市内の大統領公邸に入りましたが、大統領警護処が建物への立ち入りを拒否しました。このため、約5時間半にわたる緊張状態の末、合同捜査本部は令状の執行を中止しました。

合同捜査本部は、令状執行を阻んだ大統領側に遺憾の意を示し、今後の対応を検討すると発表しています。

尹大統領の拘束令状の有効期限は1月6日までで、捜査本部の次の行動が注目されています。一方、尹大統領側は令状を「違法・無効」と主張し、法的措置を取る構えを見せています。

いずれにせよ簡単に収拾がつかない状況になってしまいました。

この捜査は、職務停止中の現職大統領に対して初めての拘束令状執行の試みであり、捜査官約80人が公邸敷地内に進入しましたが、大統領警護に関する法律を盾に公邸への立ち入りが阻まれました。

また、公邸周辺では、尹氏の支持者らが弾劾や令状執行に反対するデモを続けており、警察は3,000人規模の機動隊を配置して対応しています。一方で市民との小規模な衝突も発生している状況です。

尹錫悦韓国大統領 同大統領インスタグラムより