あっという間に4月を迎えます。この3か月があまりにも濃い日々だったことはあるのかもしれません。そして我々は新たに作られた規制やルール、流れの中でどうサバイバルしていくのか考える為にも一度振り返っても良いのかもしれません。1月2日付当ブログの「2025年10大予想」で1番目が「さまよう世界経済、株価は踊り場に」、2番目が「トランプ氏は思うような成果を上げられず」、3番目が「日本の政治は混とん、石破首相はいつまで」、また8番目に「ウクライナの戦争もイスラエルの戦争も停戦」とさせて頂いています。これらを小項目に分けて皆さんとシェアしたいと思います。
1 株価は踊り場か、それとも…
アメリカの株価が高値更新後、伸び悩んでいる理由はトランプ関税の影響力が読めないことが最大の理由であることは確かですが、もう一つ、3か月ぐらい前に市場で聞かれた「アメリカ経済楽観論」が萎んだことでしょう。過去形にするには早いのかもしれませんが、当時の楽観論が押し上げたAI関連を中心とする株高は今はもうありません。より現実的になり、機関投資家などでマグ7やテスラ外しが進みます。
株価上昇の流れを作るには「お題」とそれによりメリットを受ける産業が必要なのは当たり前。ところが今起きているのは関税とこびりつくインフレ、更にトランプ政権が進める「Shave(削る)する経済運営」にマネーの行き場がないというのが正直なところです。株価の先読みは微妙で踊り場から上に向かうシナリオと現状の10%下げた時点の調整期より更に下押しし、20%下げる弱気相場に向かうシナリオの2本が同じぐらいの確率であるように見えます。4月末までにはその行方は見えてくる気がします。個人的には長い弱気相場より踊り場で再上昇を祈りますが…。
2 トランプ氏の世論受け
アメリカ内の世論調査は調査機関によりばらつきがありますが、Real Politicsの結果を見る限り不支持率がさほどあがっているわけではありません。最新のデータで支持48%、不支持49%です。支持派は男性主体で黒人、ヒスパニック及びZ世代とあります。一方ギャロップ調査では支持41%、不支持49%です。
トランプ政策は評価できるところとやりすぎの部分の2つで構成されるとみています。バイデン政権の時のばらまき具合は確かに酷すぎでそもそも共和党が主眼とする「小さな政府主義」に大きく舵を切ったという点で歪みが出ることは自明でした。よってマスク氏のDOGEには激しい批判もありますが、「では他に誰が出来るのか」という点は考慮すべきなのでしょう。不法移民の国外への排除は正しい政策でこれをやれなかった欧州とは差が出てくるでしょう。私は今のところ、トランプ氏が批判の嵐に巻き込まれ、政権運営が滞るようなことは予想していません。但し、任期後半には必ず戦略的に異論が噴出するのもまた間違いないと思います。

石破首相とトランプ大統領 首相官邸HPより
3 石破政権の余命
これはこのブログで時折話題に振っていますし、皆さんの最大の関心事であるでしょう。1月2日の予想に「実績を伴わなければ国民がそっぽを向き、あっさり辞任する」と記しています。この点は今はその時より強い思いになっています。ニュースなどで見る石破氏の表情が冴えない上に疲労がたまっているように見えるのです。また石破氏のサポートチームに限りがある中、これ以上自爆するような発言や行動、ないし、国民期待に沿わないならば石破氏が自分の哲学として「自分実力はここまで」と区切りをつけると思います。
問題は自民党にその準備が出来ているのか、であります。仮に新たな首相を選ぶ場合、派閥による「抑制効果」がなくなっている以上、党内のグリップが効かず、想定外が起きることもあり得ます。ただ、仮に参議院選対策ないし、参議院選の結果を踏まえた首相交代であれば自民党は冒険はしたくないはずで、手堅そうなところで押さえるという消去法が最もあり得るシナリオに感じます。
4 2つの戦争は本当に終わるのか?
ウクライナ問題については学者の予想通り、プーチン氏はトランプ氏との交渉に時間稼ぎ的で明白な回答を避けるようなスタンスになっています。その上、欧州を中心とする連合体がアメリカ抜きの提案をしており、基本的にプーチン氏と対立する構図になっています。トランプ氏のいとも簡単にそしてアメリカの支援抜きではウクライナはすぐに降参するだろうという目論見は今のところはずれです。
イスラエルはもっとわかりにくくなっています。ハマスせん滅の為にガザに再侵攻したと思えばヒズボラ対策でレバノンを空爆しています。もちろんイスラエルにとって「約束違反」と言わしめる理由があったからなのでしょうが、イスラムの地下組織などモグラたたきのようなものでなくなることはないのが歴史が語るところ。とすれば和平が訪れることはなくなります。2つの戦争は共に仕掛ける側の自己都合の論理と受け手の思った以上の抵抗にあります。唯一戦争が目先終わる可能性はゼレンスキー氏とネタニヤフ氏のトップ交代しかトリガーがない気がします。
4月に入れば相互関税、日本は予算が終わり、参議院選に目線が移ります。世界情勢はG7が6月にカナダで開かれますが、それまでにトランプ氏は各国とどのような対話をするか次第だと思います。我々の生活とは全く違う次元の話でありますが、その判断で大きく振り回される次の3か月が始まります。シートベルトは引き続きしっかり締めた方がよさそうです。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年3月31日の記事より転載させていただきました。