人間は自分に興味があることしか見ようとしない

生後3ヵ月のコーギーのピノ君(写真)を買い始めたばかりですが、毎日振り回されながら今まで気にならなかったことが急に気になるようになりました。

 

例えば、他の犬がどのような飼い方をされているかです。

散歩に行くと、歩いている他の犬がどんな首輪やリールを付けているのかを見たり、飼い主がどのように躾けているのかが気になって仕方ありません。

以前はまったく目に入ることもなかった動物病院の宣伝看板も自然に目に入ってくるようになりました。

部屋に戻ってパソコンに向かうと犬を同伴できるカフェの情報などに反応してしまいます。

人間は五感を使って周囲から様々な情報を集めていますが、同じ情報が入ってきてもそれぞれの人がその中から自分に興味のあることしか見えていません。

私の話ではありませんが、車を運転しているときに助手席に座っている付き合っている女性から「できちゃったの」と言われた。その瞬間、今まで気が付かなかった道路の両側にある産婦人科の病院が急に目に入ってきたと言う話を聞いたことがあります。

興味のないものは無意識にスクリーニングしてスルーしてしまい、興味のあることしか情報として意識していないのです。

犬に限らず好奇心が強く、様々なものに興味を持つ人は、入ってきた情報に反応しやすく、広く世の中を見ることができるようになっていると言えます。

逆に特定のことにしか関心がない人は、情報の取捨選択が偏ってしまい、他の人との感覚のズレが生じてしまうのかもしれません。

MicroStockHub/iStock

私は、元々興味のあることと無いことの差が激しく、周囲の人に人の話を聞いていないと良く言われることがあります。人の話を聞いていないのではなく、正確には聞いた話に興味がないのだと思います。

ここ数日は犬に対する関心が高まりすぎて、いつにも増して他のものに対する関心が薄れてしまっていると自分でも感じています。

入ってくる情報をバランス良く収集できるように好奇心のアンテナを広げる意識を持たなければいけません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年4月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。