経済産業省は2040年に向けた産業構造のビジョンを発表し、官民で現在の約2倍の200兆円の設備投資を目指すとしました。200兆円の国内設備投資を前提とした場合、名目GDPは現在の1.6倍、約980兆円に拡大し、名目賃金は年間3.3%のペースで上昇し、2040年には1時間あたり5,366円に達すると見込まれるそうです。
2040年、生産性向上で「時給5366円」 経産省が推計https://t.co/HYXKDgnqIy
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 21, 2025
名目GDPという無意味な指標で構想しても仕方ない。 https://t.co/5vBfAmlw7J
— 戯画兎 (@giga_frog) April 20, 2025

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名目賃金は1時間あたり5366円(現状の約1.9倍)となる見通しですが、実質賃金は28%伸びるとされています。
産業の構造転換で実質賃金が上がるという話だけど、IT化が進んだ今、PCの無い時代から生産性、めちゃくちゃ上がったよね。それでも、時給は2倍上がってない。
今後どれくらいのパラダイムシフトが起きたら、五千円台になるのか。— パンダパンツ。 (@s0uh3yjapon) April 21, 2025
重点分野としては、省力化やデジタル化(DX)が挙げられており、これにより生産性の向上と賃金の増加を目指しています。特に観光、医療、小売などのサービス業において賃金上昇が期待され、個人消費を下支えするとされています。
また、これは名目値の試算であるため、実現しても物価も同様に上昇する可能性があり、お米やジュースの価格が大幅に上がることが想定されます。そのため、インフレへの備えが必要になってきます。
これ、本当にインフレに備えないと死にますね
2040年、生産性向上で「時給5366円」 経産省が推計 – 日本経済新聞 https://t.co/zcwmHFK0o4
— 弁護士 渥美 陽子 (@atsumilaw) April 21, 2025
【速報】経済産業省「名目GDP1000兆円可能、時給5366円の見込み」2040年の成長シナリオを公表 https://t.co/r8virJEbgS 仮に現実のものとなったところでお米が5kg10000円台になったり自販機のジュースが1000円になったりするんだろ。
— 千葉の次郎長(一心会) (@tibanojirotyou) April 20, 2025
GDPや時給の計算は皮算用ですが、2040年までに社会保険料などはさらに増加することは確実です。その頃に年収2000万円なっても可処分所得は意外に少ないのかもしれません。
「税収は史上最高」だというが、歳出も(コロナ期を除いて)史上最高。社会保障支出は2040年までに50兆円増える。
政府債務1300兆円以外に、年金の簿外債務が1100兆円。どこにも余っている税金はない。財源なき減税で負担を先送りすると、そのツケは現役が老人になるころ回ってくる。 https://t.co/ssymC5JM5K— 池田信夫 (@ikedanob) January 22, 2025
また、2040年には住宅問題は解決されているかもしれませんが、そもそもインフラの維持がままなりません。
全国の空き家数900万戸 30年から倍増https://t.co/gyuk5M2ZUx
2038年には3軒に1軒が空き家になり、所有者不明土地は2040年に北海道本島の面積に迫るという推計も。令和時代の相続空き家の対応法を探ります。 pic.twitter.com/CA7vvBtZKB
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 10, 2025
1/11朝日「行政サービス迫られる取捨選択」新年から人口減をテーマに「はちがけ社会」の連載。2040年には「市民の生活に欠かせない道路の補修や警察・消防署の維持、病院の救急対応などが困難になるかもしれない」。早晩、こういう社会になることを覚悟しなといけないようです。
— 橘 玲 (@ak_tch) January 11, 2024
現状ではエネルギー政策の混乱が見られますが、2040年にはエネルギー問題も完全に決着がついているかもしれません。
【本日読まれた記事・第1位】
室中 善博:80万トンともいわれる廃棄ソーラーパネルの2040年問題https://t.co/aryXeAX26q2040年に予測される80万トンもの廃棄ソーラーパネル問題について論じています。廃棄処理の方法や環境への影響が議論され、リサイクルの必要性とその技術的課題を強調している。
— アゴラ (@agora_japan) May 23, 2024
一方で、日本は解雇規制の弊害で、時給の「平均」よりも正規/非正規の格差のほうがはるかに大きな問題です。こちらの問題には政治も行政も頬かむりです。
“2040年に時給5366円の見込み”にも驚いたけど、現時点その”2分の1″の時給2600円もあるんだ? 時給800円でアルバイトしていた身としてはビックリです!
> 名目賃金は年3.3%増え、1時間当たりでは現在の2倍近い5366円に伸びる
名目GDP1000兆円可能、15年後の成長シナリオ公表へ️️️… pic.twitter.com/3wuvWaRuVl
— 田中伸幸@tanakas.eth (@nameless2o25) April 20, 2025
ところで、たった1年前には経済産業省が2040年には「日本が新興国並みになる」との見通しを示しており、今回の楽観的な試算との間に大きなギャップが感じられます。現状維持だとこちらのほうが現実的なシナリオのようです。
【指摘】2040年「日本は新興国並み」経産省見通し、「失われた30年」の状態続けばhttps://t.co/6ZiIHCQJO7
経済産業省は日本経済が停滞した理由として、企業が安いコストを求めて生産拠点を海外に移し、国内での投資を控えていたと指摘。今後、国内総生産(GDP)で世界5位に後退するとの試算もある。 pic.twitter.com/XQUoyCe7qQ
— ライブドアニュース (@livedoornews) April 25, 2024
最終的に誰も責任を取ろうとせず、責任を負いたくないという風潮がある日本においては、インフレや円安による「リセット」が唯一の解決策となってしまうのかもしれません。
結局だれも責任を取らない取りたくない日本では、唯一の解決策が、インフレ、円安によるオールリセットなので、今後も誰も踏み込まなければそうなるのは間違いないと思います。
問題はそのタイムスパンで、私は2040年ごろと見ていましたが、2030年頃に起きてもおかしくない感じですね。…
— サトウヒロシ (@satobtc) November 5, 2023
そういう意味では今回の経産省の産業構造ビジョンは「インフレに備えよ」という親切な警告なのかもしれません。