4月4日の拙稿「進化するSwitchが次に食い荒らすのは何処か」で紹介したNintendo Switch 2が市場に投入された。

結果、Switch2は初動4日で世界販売台数350万台に到達。社会現象となった初代Switchが1ヶ月弱かけて記録した274万台を、96時間で蹴散らす大ヒットとなった。
しかし爆発的な人気には、供給が追いつかない代償がつきまとう。
任天堂の法人拠点がある日本ですらSwitch2の品切れが続き、誰もが気軽に手に入れるにはかなりの期間を要するだろうという、初代Switchの歴史が繰り返されることが必至となった。
そんな状況でも、私はSwitch2の抽選(初期生産時期は、国内では抽選販売がメインとなっている)を突破し、発売当日入手に成功している。
当記事ではこの経験をふまえた、Switch2入手の最適解を示していきたい。
なお当記事は、Switch2発売後1週間で得られた速報と筆者の実践例を基にした暫定考察であり、今後、月単位・年単位で各国の動向が判明次第アップデートが必要となる点を最初に断っておく。

Nintendo Switch 2
答えは任天堂が示している
私自身が実践したのは、マイニンテンドーストアで「多言語対応版(税抜約7万円)」を選ぶことである。
日本の小売で出回っているのは、UIで日本語テキストしか表示できない代わりに税抜約5万円と安価になった「日本語・国内専用」が主で、多言語対応版は任天堂直販のみという限られた販路でしか入手できない。
にもかかわらず、国内専用版より遥かに当選・入手しやすいのだ。
※ 任天堂のオンラインサービス利用時間・加入期間といった「一見様お断り」条件があるため、Switchを元々遊ばない人の国内入手は困難である点に注意されたし。
Xで行われた抽選アンケート結果を御覧いただきたい。
なお該当アンケートは非公式ではあるが、有効票数が十分であるため統計としては信頼できると判断している。
【Switch2の当落 結果】第3回マイニンテンドーストアのアンケート結果
有効票16,648票(閲覧以外)ありがとうございます多言語版がかなり高くなっています
✅第4回戦:7/4お届け
まだ当落結果が出ていない人もいますので参考までに#NintendoSwitch2 pic.twitter.com/4a8KLkVfUH— NintendoSwitch2速報@予約抽選販売・最新情報まとめ (@2021nZelda) June 3, 2025
直販サイトでは発売日までに抽選応募が3回行われたが、国内専用版は当選率26%を超えたことがない一方、多言語版は当選率50~60%台を示している。
細かい条件がわからないので、3回分の単純平均を用いた概算値をもとに、
- 3回とも応募した場合に1回でも当選した確率
- ほぼ確実(99.9%)に当選するには何回応募すべきか
の参考推計値を、アンケートに用いられた3バージョンで試算・比較してみた。
※ 繰り返すが、あくまで発売前抽選データの単純な平均を用いた概算値であり、現時点で公開されていない生産・供給方式の差から実態は異なる可能性を承知いただきたい。
【3回中1回当選確率】
- 国内専用版_単体:39.59%
- 国内専用版_セット:42.06%
- 多言語版:91.6%
【99.9%当選に必要な応募回数】
- 国内専用版_単体:42回
- 国内専用版_セット:38回
- 多言語版:9回
多言語版の方が入手しやすい、という結果が一目瞭然となった。
これは一体どういうことだろうか。
Switch2の「手が届く価格」は5万円ではない
現時点で国内専用版と多言語版それぞれの国内販売数内訳は未発表のため、これらは除外して考えざるを得ないのだが、経済学的見地からは「多言語版の7万円台がSwitch2の手が届く価格であり、国内専用版の5万円台は安過ぎたから」という仮説が挙がる。
日本で流通しているのが主に5万であることからイメージしにくいが、こちらは「日本語・国内専用」という名称通り、世界的に流通しているSwitch2の中で特別安く設定されたバーゲンセールというのが実態である。
バーゲンに回す台数は少なくなるのは想像に難くない上に。そのぶん客も群がるので、奪い合いですぐ売り切れるのは必然だ。
PS5も、発売当初は「価格が安すぎた」ことで品切れが長期化し、初回の値上げ後にようやく流通が安定した、という前例がある。

ただ日本でみれば圧倒的多数が5万なのだから、7万が「手が届く価格」というのは飛躍では?という疑問が湧くだろうが、該当仮説を裏付ける事例が海外に存在する。
複数のゲーム配信者がSwitch2を入手したルートだ。
おい!
フランスの店頭で運命的に出会ったぞ!
嬉しい!
ずるいっていうな! pic.twitter.com/KDToh0zNZW— うんこちゃん (@unkochan1234567) June 6, 2025
フランスの家電屋来たらSwitch2の在庫あった!!!買います pic.twitter.com/dQIoA1ptEJ
— SUZUNE (@SSB_SUZUNE) June 5, 2025
なんとフランスの小売店で、Switch2が品切れになることなく流通していたのだ。
その価格は税込(フランスのVATは内税表示)約470€、VAT税率20%を抜きにすれば約417€で、当記事執筆中レートで換算すれば69000円台。
日本でも売られる多言語版(フランス販売分仕様と同じ)とほぼ同水準だ。
フランスではSwitch2が初動20万台販売(ちなみにフランスの総人口は日本の半分以下)という情報があり、世界の中でその人気・期待度が低いわけではない。

日本でよく槍玉に上がる転売業者がフランスには全くいない、という事も考えられない。
つまり「誰もが気軽に手に入れる」ことが可能な価格は、日本も海外も70000円程度とみるのが妥当なのだ。
※フランスの供給量も未発表のため、仮に日本より潤沢(考えにくいことではあるが)であれば状況が異なる可能性を付記しておく。
今後北米・アジア各国の動向も明らかになれば、当記事の仮説は補強または訂正されるだろう。
当記事は「発売前から直後の実戦的ヒント」として、5万ではなく7万で買う戦略が有効という提示に留め、詳細な分析は十分な期間及びデータを元に改めて考察したい。






