13日、米国とイランの軍事衝突が続く中、トランプ米大統領がイランの重要拠点カーグ島への大規模な爆撃を行ったことを発表し、世界のエネルギー市場と安全保障に強い衝撃が走っている。カーグ島はイラン原油輸出の中枢であり、今回の攻撃は軍事施設に限定されたとされるが、石油市場は敏感に反応し、原油価格が急騰した。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより
- 13日、トランプ米大統領は自身のSNS「Truth Social」で、米軍がイラン南西部ペルシャ湾のカーグ島にある軍事目標を大規模爆撃し、「すべての軍事目標を完全に破壊した」と発表した。
- カーグ島はイランの原油輸出の約90%を扱う最大の石油輸出拠点で、ペルシャ湾のエネルギー物流の中枢に位置する。
- 米国防総省や報道によると、今回の攻撃は軍事施設に限定され、石油ターミナルや輸出設備などのエネルギーインフラは意図的に攻撃対象から外されたとされる。
- 背景には、米国とイスラエルによるイラン攻撃と、それに対するイラン側の反撃が激化している中東情勢がある。イランはホルムズ海峡周辺での船舶攻撃や通航妨害を行っていると米側は主張している。
- トランプ政権は今回の攻撃を、ホルムズ海峡の安全確保と地域エネルギー施設への攻撃を抑止するための措置だと説明している。
- トランプ大統領は、イランがホルムズ海峡で船舶通航を妨害した場合、石油施設自体を標的にする可能性にも言及し、さらなる軍事行動を示唆した。
- これに対しイラン軍は、米国や同盟国に関連する地域の石油・エネルギー施設を「灰燼に帰す」と警告し、報復攻撃の可能性を示した。
- 市場では地政学リスクの急上昇を受けて原油価格が急騰し、指標のブレント原油は一時119ドル前後まで上昇。世界的な供給不安が広がっている。
- 事態がエスカレートすればイランの原油輸出停止や生産半減、湾岸諸国の石油施設への攻撃が起き、世界的な石油ショックに発展する可能性を指摘されている。
- トランプ政権の強硬姿勢を支持する声と、戦争拡大やエネルギー危機を懸念する批判が激しく対立している。支持派は「イランの脅威を抑止する」と評価し、批判派は「湾岸の石油施設への全面攻撃を招く危険なエスカレーション」と批判する。
- 市場関係者の間では、原油価格の乱高下や株式市場の変動を懸念する声が強まり、世界経済への影響を警戒する投稿も相次いでいる。
- 日本は原油のほぼ全量を輸入に依存し、その多くを中東から調達しているため、今回の緊張は直ちに国内エネルギー価格に影響している。
- 13日時点で国内のレギュラーガソリン平均価格は161.8円/リットルに達し、3か月ぶりに160円台へ上昇した。
- 原油価格の上昇が続けば、輸入コストの増加やインフレ圧力の高まり、日銀の金融政策判断の難しさなど、日本経済への影響も懸念されている。
- 政府は石油備蓄の放出や米国産原油など代替調達の検討を進めているが、ホルムズ海峡の混乱が長期化すれば輸送や製造業への打撃は避けられない可能性がある。

大型タンカーが積み込み作業が行われれるカーグ島 Wikipediaより
今回のカーグ島攻撃は石油インフラ自体を直接破壊するものではなかったが、ペルシャ湾のエネルギー安全保障を巡る緊張を一気に高めた。ホルムズ海峡を巡る軍事的駆け引きが続けば、原油価格のさらなる高騰や湾岸地域の戦火拡大につながる可能性があり、世界経済とエネルギー市場は当面不安定な状況が続くとみられる。






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