JALグローバルクラブはアメックスを見習うべき

内藤 忍

沖縄に行く際に羽田のJALサクララウンジを利用しました。ビジネスクラス用のラウンジですが、JALグローバルクラブ(JGC)メンバーならエコノミークラスでも利用できます。

平日の早朝にも関わらずラウンジは大混雑。男子トイレには行列ができていました。

これはJGC会員が増えすぎているのが原因です。JGCは条件を満たして一旦ステイタスを獲得すればJALカードを保有し続ける限り永久にステイタスを維持できます。

年会費1万円(税別)の「CLUB-Aカード」の保有だけでサクララウンジが無料利用可能。つまり、11,000円でラウンジ1年使い放題という訳です。

カード年会費が提供されるサービスの市場価値に対して低すぎる明らかなミスプライスです。ステイタスを得るための条件は2024年に変更したようですが、カードの年会費を引き上げる気配は今のところありません。

JALと対照的なのがクレジットカードのアメリカンエクスプレスです。

有利なポイント付与で人気の高いマリオットボンヴォイカードは年会費を引き上げるだけではありません。プラチナエリートという特典会員の対象条件を引き上げ、利用者の選別を行っています。

アメックスが高いロイヤリティを維持しているのは、そのコストや条件を変更することで質の低下を防ぐ防波堤として機能しているからです。

JALもメンバーの満足度を高め、ロイヤリティを持ってもらうために、JGCのステイタスを維持するのに必要なカードの年会費を引き上げてはどうでしょうか。

そうすれば過去の利用実績で特典を安価に享受しようとするフリーライダーを排除でき、優良顧客やコスト負担をしてくれる人だけにサービスを集中できます。

ステイタスによってサービスレベルを分けるのであれは、その分類基準は過去ではなく現在の収益への貢献度によって行うのが合理的です。

ANAも似たようなシステムで運営を行っています。収益性を高めたいなら横並びのサービスを続けるのではなく、競合他社を差別化するチャンスとして戦略的に活用して欲しいと思います。

Jetlinerimages/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年4月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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