東大生の官僚離れの揺り戻しが起きている?

東大文系生の就活をめぐり、「官僚志望が回帰しているのではないか」という見方が話題になっている。「官僚離れは去年までの話」とし、商社や外銀以外に有力な民間就職の選択肢は少なく、コンサルは「オワコン」と見なされていると指摘したが、報道が示すような官僚離れの傾向と対照的であり、賛否を読んでいる。

  • 人事院が2025年5月に発表した国家公務員総合職(キャリア官僚)試験では、東大出身の合格者は171人と過去最少を更新した。申込者数も過去最低で、倍率は6.7倍と最低水準となり、10年前のほぼ半分に落ち込んでいる。
  • 毎日新聞や産経新聞などは、長時間労働や「ブラック霞が関」といったイメージが学生の官僚離れを加速させたと報じている。東大出身者の割合も全体の1割を切り、「東大法学部=キャリア官僚」という従来の図式は崩れつつあると分析されている。
  • 一方、東大新聞の2025年卒人気企業ランキングでは、1位三菱商事、2位アクセンチュア、3位三井物産と、商社とコンサルが上位を占めた。コンサルは6社がトップ10入りしており、民間志向の強さがうかがえる。
  • そんな中で「文系では官僚志望しかいない」「一学年で500人規模」といった上記の投稿が拡散した。文系内部の実感として共感する声が一定数見られた。
  • 官僚は残業代が支給されるようになり、待遇が一定程度改善している点や、AIの進展により民間の高給ホワイトカラー職の将来が見通しにくくなっていることも影響しているとの見方もある。

  • これに対し、「実態はコンサルや商社に集中している」「官僚離れは現在進行形」とする反論も多い。「パブリックマインドだけでは支えきれない」という指摘もあり、待遇や働き方への不満が背景にあるとの見方が広がっている。
  • 「戦略コンサルは依然として人気だが、総合コンサルは評価が分かれる」「サークルやゼミによって志向が全く異なる」といった指摘もある。
  • 就活関連の報道では、東大生の就職軸が「収入・成長・柔軟性」にシフトし、汎用性の高さからコンサル人気が続いているとされる。一方で一部の上位層では「コンサル文化が合わない」「AIによる代替リスクがある」といった懐疑的な見方も出ているようだ。

こうした議論を総合すると、東大文系生の就活は明確な二重構造にある。マクロデータでは官僚離れと商社・コンサル志向が進んでいるが、特定のコミュニティでは官僚志望が強まっているのかもしれない。エリート層のキャリア選択がますます一様でなくなってきていることだけは確かなようだ。

wnmkm/iStock

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