黒坂岳央です。
2026年7月、熊本県で最大震度7を観測する地震が発生した。国内外から支援の輪が広がり、自衛隊約4600人態勢での救援活動や給水支援が続く。
だが同時に、あまり語られない大きな打撃が進行している。毎年の夏を彩ってきた祭りや花火大会が次々と中止になり、地元経済が冷え込んでいるという現実だ。
筆者がよく利用していた寿司屋を訪れると、いつもは予約困難な店に自分たち家族しかいなかった。祭りに合わせた予約がすべてキャンセルになり、「今年は厳しい」と店主は話していた。
また妻の取引先のイベント会社も、夏祭りの中止で大きな損失を被ったという。宿泊施設ではインバウンド客のキャンセルが相次いでいる。「熊本で地震」と聞いただけで、被害のない地域まで含めて熊本県全体が敬遠される。これが二次被害の実態である。
被災地は限られた人員を復興にまわし、夏祭りや花火大会は仕方がないが、日本全体が自粛すればむしろ打撃を受けるのは被災地である。
自粛より経済をまわすという形で支援の時ではないだろうか。

銀座熊本館公式サイトより
色んな形の「復興支援」
現在、熊本には直接ボランティアという形で復興支援が始まっている。大変ありがたいことだ。しかし、だが誰もが現地に行けるわけではない。だが行けない人にできることもある。「消費」である。
被災地の復興には、義援金と同じくらい、あるいはそれ以上に、経済が回り続けることが必要だ。事業者の売上が止まれば雇用が止まる。雇用が止まれば税収が減り、復興のための地域の体力そのものが落ちていく。
また、直接熊本へ赴くのが難しい人も熊本ゆかりのアンテナショップでの買い物、県産品の通販サイトでの購入、ふるさと納税を通じた応援など、経済を回す手段はいくらでもある。
実際、ありがたいことに筆者の運営する法人では、例年の数倍規模ですでに大量のフルーツのふるさと納税の注文が入っている。全国の郵便局に置いているカタログからも多くの注文を頂いている。大変ありがたいことだ。
また、東京・銀座にある熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」には発災直後から行列ができ、売り上げは通常の4倍に達した。その後も繁忙期の休日の2倍以上の水準が続いているという。
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2011年の時に大量にあったのは「苦しんでいる人がいるのに楽しむなんて不謹慎だ」といった意見だ。だが、地元民の立場からするとこれほどズレた応援はない。災害が起きると現地は客足が遠のいて困っている。先月の地震もそれを目の当たりにしたし、多くの業者が「夏の書き入れ時に地震で売上が立たない」と困っている。
ただでさえ、こうした状況では祭りやイベントがあると、苦情を入れて中止させようとする人が出やすい。被害者の立場からすれば「苦情より消費」が本音なのだ。
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「Z世代を甘やかすな」(著:黒坂岳央)







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