八重洲トフロムは魅力的なのにまた行くのを躊躇してしまう訳

内藤 忍

東京駅に行く用事があったので八重洲口に新しくオープンした八重洲トフロムの飲食街に出かけてみました。こちらの商業ビルは地上げに難航したようで、入口の両側にド派手な看板の中古品買取業者と消費者金融が入った雑居ビルが建っているシュールなファサードが話題になっています(写真)。

東京駅前という抜群の立地でありながら、それに安住した単なるチェーン店の寄せ集めではなく、ここにしかない個性的なお店がたくさん集まっています。

近くにはライバルの三井不動産の八重洲ミッドタウンがあり、それに対抗しようとする東京建物の大家さんとしての気合を感じるラインナップです。

ミシュラン掲載店もあったりしてお店のクオリティは全体に高く、また別のお店にも行ってみたいと思いました。

しかし今すぐに「また行こうか」と考えたときに躊躇してしまう要素があるのも正直な感想です。

その理由のひとつは、全体的な価格設定とサービスクオリティのバランスです。クオリティが高いのは十分理解できるものの強気なプライシングが目立ちます。

今回はカジュアルなお肉のお店に入って軽く食事をしました。グラスのシャンパンのキャンペーンをやっていたので頼んでみましたが、グラスに半分ほどでちょっと寂しい量でした。お料理を数品たのんだだけで、会計は2人で15,000円を超えました。それなりに満足できる量を注文すれば、お昼でも一人1万円以上は覚悟しなければなりません。

確かにおいしい食事ではありましたが、1皿のボリュームも小さく、レストランと言うよりフードコートのようなざわざわとした雰囲気です。

フードやドリンクのクオリティーとお店の雰囲気がミスマッチな気がしました。

限られた区画に人気のテナントを凝縮し、賃料も決して安くは無いので仕方ないのかもしれません。

また、施設がオープンしたてのせいか知名度の高い人気店には長い行列がありました。行列のないお店を狙って入ろうとしましたが、いくつかのお店では予約で満席ということで断られてしまいました。新規開店のお祭り状態がどのお店でも続いているようです。

八重洲トフロムは、話題性も料理のレベルも高く、森ビルの虎ノ門ヒルズにある虎ノ門横丁に似た雰囲気です。

行きたいお店が決まっているなら、きちんと予約して席を押さえていったほうが良いでしょう。ふらりと出かけて、気に入ったお店に入る利用を考えているなら、開業時のブームが去って落ち着いていくまでしばらく待ったほうが良いかもしれません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年10月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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