アメリカによるイランへの攻撃が始まり、イギリスも大騒ぎです。中東にはなんと30万人近いイギリス人が移住済み、駐在、旅行中なので、イギリスの人々をどうやって帰国させるかが議論になっています。
2025年12月9日発売の私の最新書籍である『世界のニュースを日本人は何も知らない7』をお読みになるとおわかりになると思いますが、実はイギリス人は海外の様々な所に散らばって住んでいます。ドバイは近年大人気の都市の一つでした。

さてドバイにいるイギリス人の中でも一番パニックになっているのがインフルエンサーです。
近年ドバイはインフルエンサーに大人気で移住する人が多数います。もちろん所得税の面でも得になるのでお金もたまります。
世界で最も安全だったと言われていたドバイがこんな状況で、SNSでの投稿は場合によっては有罪になるので衝撃が起きています。
これまでドバイがあるアラブ首長国連邦(UAE)は、世界で最も安全だと思われていました。基本的に法が機能する国で、政府を批判しない限りは豊かな生活が保証され、所得税も安く、治安も最高だったのです。
今のところはイランのミサイルや自爆ドローンを迎撃しているように、強固な安全保障体制もあったので、なにか起きても大丈夫だと思われていたのです。
パニック状態を発信しているインフルエンサーもいますが、一方でこの様なインフルエンサーの発信は個人が行うため制御は難しく、AIが作った偽動画を発信してしまったり、報酬の提示や無償の製品やサービスに惹きつけられて知らないうちに敵対勢力に買収されてしまうこともあります。
【参照リンク】UAEでの生活 ゴールデンビザ
そこでイランからの攻撃にさらされるUAE政府は、その様なインフルエンサーの発信だけではなく、偽情報や政治工作に対して大変厳しい姿勢を取っています。
UAEは現在、攻撃に関する本物の映像の投稿に対しても取り締まりを行っています。例えば攻撃が始まった当初、ドローンとその残骸がパーム・ジュメイラにある五つ星のフェアモント・ホテルに被害を与え、さらに帆の形で象徴的なドバイのホテル、ブルジュ・アル・アラブが炎上した動画に対し、ドバイ・メディア・オフィスは、過去に起きた火災の「古い画像」が拡散され、市民の不安を煽っているとし、法的措置が取られる可能性があるとしています。

パーム・ジュメイラ Nikada/iStock
UAEの治安は良いのですが、表現の自由や人権保護に関しては他の先進国から問題視されることもあり、政府の決定に反する行動や、UAEの倫理観に反する行いをした人には大変厳しい罰則があります。
例えば政府またはその機関を批判したり侮辱したり、虚偽を広めたりすれば、最高20万ポンド(約4000万円)の罰金に最高5年の禁錮刑、さらには国外追放に至る可能性があります。
UAEに不動産を所有しているとさらに罰が重くなります。
従ってこの警告は大変重たいものでした。
UAEのこの様な仕組みから学べることは、有事において偽情報や間違った情報は混乱を呼ぶ場合があるので、何らかの厳しい対処も重要ということです。有事のリスクに晒されつつある日本政府でも検討するべきでしょう。
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世界のニュースを日本人は何も知らない7 フェイクだらけの時代に揺らぐ常識









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