黒坂岳央です。
Appleが予告なしの一斉値上げでネットは大荒れとなっている。Mac、iPad、HomePod、Apple TV、Apple Vision Proだ。値上げ幅は20%から75%に及ぶ。
今回iPhoneの値上げは見送られたが、おそらく近い内に来るだろう。世界最大の企業であっても値上げは避けられない時代の到来だ。

vadishzainer/iStock
Windowsが値上げ先行
2025年末、筆者はWindowsPC購入を年内に前倒しすることを強く推奨する記事を書いた。
原因はAIデータセンター向けのメモリ需要がDRAMとNANDフラッシュの供給を圧迫し、一般消費者向け製品の価格を押し上げる構造が見えていたからだ。その際、Appleについては「すぐすぐは大丈夫だが、Apple製品も円安とメモリの影響で時間が経過するとリスクはある」と執筆していた。
理由はApple固有の事業構造にある。Appleの収益の柱はiPhoneだ。iPhoneが売れ続ける限り、MacやiPadの値上げは多少先送りできる。主力商品の価格を据え置くことで消費者の購買意欲を維持しつつ、周辺製品のコスト増は内部で吸収するという戦略だ。加えてAppleは大口調達による交渉力と為替ヘッジで、他社より長くコスト上昇を抑え込める体力がある。そう考えていた。
だが記事執筆から7ヶ月が経過し、ついにその時がやってきたようだ。
大幅値上げ
今回の値上げで最も象徴的なのはApple TV 4Kだ。19,800円から34,800円へ、75%の値上げである。HomePod miniも14,800円から22,800円へ54%増。
Macも例外ではない。MacBook Neoは発売当初、「10万円未満で買える超コスパMacBook」という価格帯が崩壊し、11万9800円になった。MacBook Air 13インチは4万円増、Mac Studioは9万1000円増で41万9800円になった。
iPadもiPad Airが3万1000円増、iPad Proが4万1000円増だ。
注目すべきは今回iPhoneとApple WatchとAirPodsが対象外になった点だ。だが昨日書いた記事の通り、Appleはすでに「今後追加の価格改定を示唆」している。iPhoneの値上げは時間の問題だ。
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iPhoneについては秋のiPhone18発表を待つという選択肢もある。ただしAppleはすでに値上げを示唆しており、iPhone17の値上げも時間の問題とみられている。「新型待ち」が「さらに高い新型」を買う結果になるリスクがある。
iPhoneを買おうと考えている人は、iPhone18を待つのではなく、今月中にでもiPhone17を買っておくのがリスクヘッジになるかもしれない(各メディアも6月中の値上げを示唆している)。
消費者電子機器の価格が「待てば下がる」時代は終わった。必死に耐えていたが、Appleが動いたことで最後の砦が崩れた格好だ。
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