松山発ベンチャー「テックプログレス」武田知大社長をインタビューしました。
松山市出身。愛媛大学在学中に、東京のトーマツベンチャーサポートで4年間インターン。さまざまな創業を支援。自身も、テックプログレスを起業。
「ゲームはやるより、作るほうが楽しいと思うんです」
テックプログレスの教室では、子どもたちがプログラミングを自分のペースで楽しむ。しかし、テックプログレスは、これまでのプログラミング教室と一線を画する。
徹底的な教科との連携だ。
例えば、花火を打ち上げるゲーム。
自分が思い描いた花火を上げるためには、座標軸や角度などの概念を理解しなければならない。テックプログレスでは、ゲームと併せて補助教材で分かりやすく解説する。
「今の子どもが一番とっつきやすいのがゲームだと思うんです。だからこそゲームから学びにつなぎたい。」
「みんながみんなテキスト言語を使いこなす必要はないと思います。プログラムの基礎になる考えを身につけてほしい。」
「うちの強みは、ゲームのとっつきやすさ。そして、テキストの分かりやすさ。何回も何回も推敲しました。全部で5,000時間くらいかけたかな。」
「新しい公文式を目指したいんです。徹底した教科、特に算数との結びつきがあるからこそ、大手の塾も関心を示してくれています。現在、フランチャイズは約30教室ですが、今年度中に200、来年度には1,000を超えたいですね。テキストが充実しているので研修を受ければ誰でも始めることができます。」
「最初はプログラミングを全面に掲げていました。でも、生徒がほとんど集まらなかったんです(苦笑)そこで、方針を転換しました。それが良かったです。」
「うちのモットーは、子どもの個性・特性を生かした教育。教室に来ても、ずっとプログラミングをすることは求めていません。やりたいときにやる。邪魔しない、(友達のゲールを)批判しないなど最低限のルールだけ共有して、のびのびとやってもらってます。」
「学びたいという気持ちが大事だと思うんです。そういう意味では、テキストをやり遂げた後こそが子どもたちの成長ポイント。好きなことを好きなだけやってほしい。基礎を学べばあとは一人で自由にできるし、ゲームから関心が変わってもいいと思う。そうなればうちを辞めていいですよ、と保護者にも伝えてます。」
「一方で、才能の原石はとことんまで磨きたい。優秀な生徒をICT最先端の国のスクールに派遣しようと考えてます。飛び抜けた才能が、プログラミングを通じて、社会を引っ張ると思うんです。」
「すべての教室に「TECH PROGRESS VALUE」を掲げていますが、その中で、「たった一人でも子どもの成長に繋がるのであれば、効率性を無視して構わない」というのを掲げているんですよ。」
教育は効果が表れるのに時間がかかる(遅効性)と言われるが、テックプログレスからどういう人が育つか、テックプログレス自体がどう育つか、とても楽しみだ。
もっと知りたい!
■高校が消えた町に「Nセンター」というトレンド
■必要だから学ぶではつまらない!知りたい・やりたい・なりたいを追求するtanQ森本佑紀さん
<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち」
学生・卒業生への熱いメッセージです!
<井上貴至の提言>
杯型社会に、求められること
編集部より:この記事は、愛媛県市町振興課長(総務省から出向)、井上貴至氏のブログ 2017年6月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。