日経BP社『広島カープがしぶとく愛される理由』
松田元オーナーや、マツダスタジアムを設計した環境デザイン研究所の仙田満会長などのインタビューから、広島カープの成功について、経済面から分析した名著。
【マツダスタジアム】
他のプロ野球チームと比べて、周辺人口が少ない広島カープ。リピーターを増やすとともに、ライトなファンや、3世代に愛されることが不可欠。
メジャーリーグではなく、規模がよく似たトリプルAの球場を徹底的に見学。
「スタジアムには20以上の美しい美しい場が必要だ」
との設計者の仙田さんの言葉どおり、1)カバの人形、2)巨大な靴のオブジェなどさまざまな仕掛けや写真スポットを設けた。
座席も、熱心に応援するための「パフォーマンスシート」や、寝転がれる「寝ソベリア」、「スポーツバー」など30種類。飲食店も、約30種類。
選べるから、楽しいという。
毎年稼働率を細かく見ながら、低いものは転換を図る。
【グッズ販売】
巨人戦の放映料が減る中、親会社を持たず、赤字補てんが難しい広島カープは、グッズ販売に活路を見いだした。
翌日にはネットでデザインを公開するサヨナラTしゃつなど開発のスピードをとことん早め、思い切った商品を販売するため、専用のTシャツ工場も建設。今では、西日本では、ユニクロに次ぐTシャツ屋さんという。
広島県の23市町村と連携したカープ坊やなど地域超密着を徹底。
マーケティング戦略として、とても興味深い本です。
もっと知りたい!
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日経BP 新公民連携最前線で、私も特集されました。
●ぶり奨学金からバイオマス発電まで、共助の仕組みをデザインする
<井上貴至 プロフィール>
<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち」
学生・卒業生への熱いメッセージです!
<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年12月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。