もういくつねると・・2018年、戊戌の年がやってきます。
「戌」は「一」、「戈(ほこ)」から成り立つため、刈り取って一つにまとめるという意味を持ちます。同時に、「滅」に近い漢字でもあり、草木が枯れ果てた状態を指す。「戌」の前の「酉」が収穫を表すため、納得ですよね。逆に「戌」の後の「亥」は草木が種の中で育ち、「子」で芽吹きを迎えます。従って、「戌」は秋・冬の季節にあたるというわけです。陰陽五行説では、「比和」となります。同じエネルギーが一段と高まるとの意味で、良いエネルギーは一段と向上する一方、悪いエネルギーは一段と悪化するのだとか。
勝手に解釈するならばリセットした状態であるだけに、良い方向と悪い方向、どちらにも傾きやすいリスクをはらんでいるような気がするのは、筆者だけでしょうか。
新しい年を迎える前に、干支に合わせてその年の注目点をまとめて下さる、この方のアイデアを共有させて頂きます。今年は戌年のDOGが短いので、HOUNDをプラスしたそうです。詳細は、以下の通り。
D:Disgraceful US Politics(米国内で大統領と共和党が対立)
O:Oscillation in Europe(イタリアの総選挙、カタルーニャ地方の独立は勝利などで欧州内での政治混乱)
G:Globalization Reversed(グローバル化の反転)
H:Hazards for Development(南米やアフリカでの政治及び経済の停滞、欧州の銀行弱体化で資金が同地域にまわらず)
O:Overhaul Manufacturing(独の第4次産業革命に代表される技術革新、日本国内では数々の不祥事を経た製造業関連企業の再構築)
U:Unfair Distribution(格差是正)
N:North Korea’s Recklessness(北朝鮮問題)
D:Dreaming China(トランプ大統領のいう“偉大な米国”は60年代当時の米国を指すようだが、“中国の夢”が覇権国を意味するなら周辺地域を中心に緊張化へ)
以前の戊戌の年を振り返ると、こんなことがありました。
(作成:My Big Apple NY)
こうしてみると過去の戊戌の年に日本では大型インフラが開通し、かつ新通貨が発行されてきたのですね。ちなみに上記の内容は、正栄食品工業株式会社が製造する干支チョコレートの箱の裏側に明記されてあるのです。お味だけでなく、ネタまで楽しめる優れモノですよ。おめでたい上に便利とあって、在庫切れになるはずです。
戌年と英語で伝えたい時には、”dog year”と言わずに”year of dog”とお話してみて下さい。干支を示す際は”year of ~”が正しい表現になります。英語でdog yearと言えば、勘違いされることはないでしょうが、人間の1年が犬の7年に相当するように「長い間」を意味しますからね。
(カバー写真:likeaduck/Flickr)
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年12月27日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。