米国の大学が国民の信頼を失いつつある理由 --- 古森 義久

米国民の間で、高等教育の象徴である大学への不信が高まっている。3月中旬に明らかにされた調査結果によると、米国の大学の多くの学長は、その原因が授業料の高騰と大学の政治的な“左傾化”にあるとみているという。

近年、米国社会では4年制大学への批判や不信が広範に叫ばれるようになった。その例証として、この6年ほどにわたり全米の大学入学者数は一貫して減ってきている。

米国の「全国学生情報交換調査センター」の発表によると、2017年秋の米国の4年制大学への入学者は約1880万人だった。2016年同期と比べると22万4000人減、1.4%の減少である。この新入生のうち、2017年に初めて4年制大学に入るという学生の減少は特に多く、前年比2.3%減、人数では6万3000の減少だった。

新入生全体の人数減は2012年から連続して続いており、この6年間に260万人の減少となった。

この傾向は、外国人学生の米国の大学への入学者数にも見られる。2017年秋からの新学年度の米国の4年制大学への外国人の入学人数は、前年度よりも7%の減少となった。

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